The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

胎児心臓病学

Poster (I-P02)

Fri. Jul 7, 2017 6:00 PM - 7:00 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Mio Taketazu(Hokkaido Ryoikuen)

6:00 PM - 7:00 PM

[I-P02-08] 胎児期に診断した卵円孔早期狭小化の5例

佐々木 宏太, 伊藤 由依, 本倉 浩嗣, 加藤 健太郎, 米田 徳子, 伊藤 由作, 大岩 香梨, 渡辺 健 (田附興風会 医学研究所 北野病院)

Keywords:卵円孔早期狭小化, 胎児心エコー, 肺高血圧

【緒言】胎児期の卵円孔早期狭小化(FON)により右室容量負荷、左室流入血減少がおこり、右心不全や左心低形成の原因になる。2015-16年の2年間に当科で施行した胎児心エコー96例のうちFONと診断した5例(5.2%)からその臨床像を考察する。【症例1】母はVSD、Basedow、多発性硬化症。30週にTVd=15.0mm/MVd=12.1mm、卵円孔血流不明のためFONと診断。生後PH severe認めたが2ヶ月で改善。【症例2】母はMCTD、SjS、SSA+、Steroid治療中。26週に動脈管早期狭小化、32週に心房中隔瘤様で左心やや小さくFONと診断。在胎36週に帝切。PH severe認めたが2週間で改善。【症例3】母はSLE、SSA+、Steroid治療中。28週にTVd=14.4mm/MVd=11.3mm、心房中隔瘤様で血流不明のためFON、動脈管早期狭小化、TR modと診断。在胎29週、Ap4/6、帝切。人工呼吸下に酸素使用でPH slight, TR trivial。【症例4】単一臍帯動脈。29週に大動脈3分枝へ逆行性連続流、左心系はやや小さくFONが疑われた。在胎30週、Ap4/6、胎児徐脈で緊急帝王切開。人工呼吸下に酸素使用でPH severe認めたが生後4日に改善。【症例5】羊水過多。32週に右鎖骨下動脈起始異常、左心系やや小さくFON疑い。38週に左室大動脈3分枝へ拡張期逆行性血流みられた。在胎38週、Ap6/8、帝切。人工呼吸下に酸素使用でPH severeだったが生後4日に改善。【考察】当科診断のFONは生後速やかに左室容量が回復した。PHは生直後4例がsevereであったが、症例1を除いて速やかに改善した。3症例は人工呼吸下に酸素投与がなされPHの改善が速やかであったことから、生後の酸素投与が治療として考慮される。2症例は膠原病Steroid治療中に動脈管狭小化を合併しており関連している可能性がある。