13:05 〜 13:45
[I-TISL-01] 心房内臓錯位症候群の心臓形態学
脾臓を持たない、あるいは複数の脾臓を持つ患者が複合先天性心疾患や胸腹部臓器の錯位を同時に合併することは、半世紀以上前から注目されてきた。様々な心疾患と対称肝、腸管回転異常などの腹部臓器の異常をともなうが、その本質は、非対称性の発達を示すべき臓器が左または右の対称性な発達を示す、または左右未分化な状態にとどまるということである。大別すれば、無脾症と多脾症に分類されるが、両者には多くの移行型があり、心房内臓錯位症候群というスペクトラムの両端と考えた方がよい。前者では両側で右側構造(右側相同)となり、後者では両側で左側構造(左側相同)とされるが、どちらの呼称を用いてもすっきりとした線引きが困難な症例が存在する。
本講演では、学会会期中に展示される標本をもとに、心房内臓錯位症候群における心疾患の形態学的特徴について解説する。
本講演では、学会会期中に展示される標本をもとに、心房内臓錯位症候群における心疾患の形態学的特徴について解説する。