10:10 AM - 11:40 AM
[II-JJS-03] Problems related to mitral valve replacement in growing children
Keywords:僧房弁置換術, 小児心臓外科, 成長期
【目的】成長期に行われるMVRはPPMやpannus形成などから、成人例に比べて死亡率再手術率が高いとされる。【対象】1999~2016に当院で初回MVR(<18歳)を施行した59例が対象。手術時年齢4.1±4.7歳、体重12.8±13.0 kg、体表面籍0.6±0.3m2。基礎疾患は先天性僧房弁異常32例、房室中隔欠損18例、大動脈弁下狭窄3例、その他5例であった。MR/MS/MSRは40/6/13例。人工弁はATS-AP 16(26例)、18(11)、20(7)、Carbomedics 16(1)、On-X 21(1)、23(6)、25(7)。【結果】観察期間は4.8±4.7年。早期死亡3例、遠隔期死亡4例(低心機能5、脳合併症1、突然死1)例、生存率は10年88.0 %であった。再置換術を59.4ヶ月後に14例(PPM 9、血栓弁 2、Pannus 2、Para-leak 1)に施行。re-MVR回避率は5年: 83.4%、10年: 64.7 %であった。re-MVRはATS使用例でのみ認め、再置換症例/5年時回避率は、16mm 9例/73.9%、18, 20mmともに2例/90.0%であった。re-MVR術前の弁流入速度は2.6 m/sec、推定右室圧 39 mmHgであった。Pannus形成例を除く全例でサイズアップが可能であり、その後の再々手術例を認めない。ATS16APではVmax =1.13 ×BSA +1.22(R2=0.33)の相関がみられ、初回置換後69.0ヶ月後の測定においてVmaxは2.3±0.4m/sec(BSA:0.76±0.3)へと上昇していた。【結語】MVRは弁形成困難症例に対しての選択肢であるが、小口径人工弁を選択した場合はPPMが必発である。心機能保護の観点より、至適時期に再弁置換を考慮すべきであり、今後データの蓄積とともに議論を成熟させる必要がある。