The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Free Paper Oral

電気生理学・不整脈

Free Paper Oral 31 (II-OR31)

Sat. Jul 8, 2017 2:45 PM - 3:35 PM ROOM 5 (Exhibition and Event Hall Room 5)

Chair:Aya Miyazaki(Department of Pediatrics, Tenri Hospital)

2:45 PM - 3:35 PM

[II-OR31-02] 小児頻脈性不整脈に対するLandiolol治療の可能性の検討

百木 恒太1, 松井 彦郎1, 瀧聞 浄宏2, 田澤 星一2, 武井 黄太2, 安河内 聰2, 岡村 達3, 上松 耕太3 (1.長野県立こども病院 小児手中治療科, 2.長野県立こども病院 循環器小児科, 3.長野県立こども病院 心臓血管外科)

Keywords:Landiolo, 不整脈, 先天性心疾患

【背景】小児や先天性心疾患におけるLandiololの使用経験は少なく、有効性や安全性については確立したものはない。【目的】小児や先天性心疾患を有する不整脈へのLandiololの有効性と安全性について検討すること。【対象と方法】期間:2008年12月 - 2016年6月。対象:不整脈に対してLandiololを使用した32例(L群:年齢11.2±27.6歳、男17例)、Landiololを使用しなかった54例(Non-L群、年齢8.9±22.6歳、男31例)。L群では先天性心疾患(CHD)は18例(術後急性期症例12例)、Non-L群ではCHD 38例(術後急性期症例18例)。方法: rhythm controlあるいはrate control(心室rateの減少率が介入前の20%以上)できた症例を有効と定義。上室性、接合部性、心室性に分けて、L群とNon-L群での有効率と副作用(血圧低下、徐脈、心機能低下、QT延長など)について診療録から後方視的に検討した。【結果】有効率は、上室性不整脈で、L群 vs Non-L群:25/26例(96.2%) vs 38/44例(86.3%)、接合部性で2/2例(100%) vs 2/3例(66.7%)、心室性で1/4例(25%) vs 3/7例(42.9%)であった。副作用はL群 vs Non-L群で 1/32例(3.1%)vs 5/54例(9.3%)で、低血圧がNon-L群で多かった。また、L群ではLandiolol以外の抗不整脈薬、IおよびIII群の使用数を減らせていた。【結語】術後急性期を含む小児の循環器疾患に対する Landiololの使用は、上室性および接合部性の頻脈性不整脈に対して他の抗不整脈薬と同等以上に有効であり、かつ他剤の減量につながることで間接的に副作用を減らせる可能性が示唆された。