6:15 PM - 7:15 PM
[II-P21-03] 右側相同心の新生児期管理
Keywords:右側相同心, 新生児期管理, 後方視的検討
【背景】
右側相同心は未だ予後不良の疾患であり、新生児期・乳幼児早期の死亡率は高い。
【目的】
右側相同心の術前新生児期管理について後方視的に検討する。
【方法】
2012年1月から2016年12月までの5年間の間に新生児入院となった右側相同心23症例を対象とし、初回手術又はカテーテル治療介入までの内科管理について
1) PGE1製剤の使用 2) 人工呼吸管理 3) 血管作動薬の使用 4) 利尿剤投与 5) 低酸素濃度ガス吸入療法やインドメタシン投与といった特殊治療を柱として後方視的に検討した。
【結果】
在胎週数 中央値39（範囲36-41）週、出生体重 3070（2332-3936）g、Apgar score 1分 8（1-9）点 5分 8（1-10）点であった。1) PGE1製剤を要したのは16例（PA 14例 severe PS 1例 SAS/CoA 1例）であり、全例lipo-PGE1で開始され、維持投与量は2.5（0.4-30.0）ng/kg/minであった。全例で動脈管開存を維持し、1例はCD-PGE1への切り替えを行い、8例は高肺血流進行により減量を要した。2) 人工呼吸管理は8例で行われ、6例は肺静脈狭窄解除前に開始、2例は高肺血流ショックにより開始された。3) 血管作動薬使用例は7例で、5例は肺静脈狭窄解除前に血圧維持目的で開始され、2例は高肺血流ショック後に開始された。4) 利尿剤は12例で使用され、開始時期は日齢6 （1-12） で、いずれも高肺血流と房室弁逆流の進行に対してであった。5) 低酸素濃度ガス吸入療法は高肺血流ショックとなった1例で、インドメタシン投与は高肺血流が進行したPS 1例で動脈管閉鎖目的に行われた。23例中17例が初回手術又はカテーテル治療に至り、3例は内科管理のみで退院、死亡は3例（共通肺静脈腔閉鎖 1例 高肺血流ショック 2例）であった。
【結論】
右側相同心は新生児期に集学的内科管理を必要とし、その多くは初回手術又はカテーテル治療介入に到達し得るが、共通肺静脈腔閉鎖と高肺血流ショック症例の管理は依然として困難である。
右側相同心は未だ予後不良の疾患であり、新生児期・乳幼児早期の死亡率は高い。
【目的】
右側相同心の術前新生児期管理について後方視的に検討する。
【方法】
2012年1月から2016年12月までの5年間の間に新生児入院となった右側相同心23症例を対象とし、初回手術又はカテーテル治療介入までの内科管理について
1) PGE1製剤の使用 2) 人工呼吸管理 3) 血管作動薬の使用 4) 利尿剤投与 5) 低酸素濃度ガス吸入療法やインドメタシン投与といった特殊治療を柱として後方視的に検討した。
【結果】
在胎週数 中央値39（範囲36-41）週、出生体重 3070（2332-3936）g、Apgar score 1分 8（1-9）点 5分 8（1-10）点であった。1) PGE1製剤を要したのは16例（PA 14例 severe PS 1例 SAS/CoA 1例）であり、全例lipo-PGE1で開始され、維持投与量は2.5（0.4-30.0）ng/kg/minであった。全例で動脈管開存を維持し、1例はCD-PGE1への切り替えを行い、8例は高肺血流進行により減量を要した。2) 人工呼吸管理は8例で行われ、6例は肺静脈狭窄解除前に開始、2例は高肺血流ショックにより開始された。3) 血管作動薬使用例は7例で、5例は肺静脈狭窄解除前に血圧維持目的で開始され、2例は高肺血流ショック後に開始された。4) 利尿剤は12例で使用され、開始時期は日齢6 （1-12） で、いずれも高肺血流と房室弁逆流の進行に対してであった。5) 低酸素濃度ガス吸入療法は高肺血流ショックとなった1例で、インドメタシン投与は高肺血流が進行したPS 1例で動脈管閉鎖目的に行われた。23例中17例が初回手術又はカテーテル治療に至り、3例は内科管理のみで退院、死亡は3例（共通肺静脈腔閉鎖 1例 高肺血流ショック 2例）であった。
【結論】
右側相同心は新生児期に集学的内科管理を必要とし、その多くは初回手術又はカテーテル治療介入に到達し得るが、共通肺静脈腔閉鎖と高肺血流ショック症例の管理は依然として困難である。