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[II-P22-10] 心臓MRIを用いた左室心筋緻密化障害(LVNC)の心室機能解析
Keywords:LVNC, 心臓MRI, 非緻密化層/緻密化層
【背景】近年、心臓MRIの画像解析技術の向上により心室壁の描出が鮮明となり、3次元での心室容量や拍出量、駆出率などの心室機能解析が可能となった。心臓MRIの利点は、検査の低侵襲性や高いコントラスト分解能、空間分解能が挙げられる。今回我々は、心臓MRIを用いて左室心筋緻密化障害(LVNC)の心室機能解析を行ったため報告する。【方法】心臓超音波にてLVNCと診断した 8例と正常コントロール10例を研究対象とした。Siemens社製MAGNETOM Avanto 1.5Tを用い、心臓MRI cine撮影データからAZE社製ワークステーション「AZE Virtual Place」で心臓機能解析を行った。【結果】LVNC患者における左室非緻密化層重量は左室心筋重量の38.2±3.0%と正常コントロール群の14.3±1.2%に対して有意に高く(p<0.001)、また左室駆出率との関係は、左室非緻密化層の割合ではなく、左室緻密化層の割合に正の相関関係(相関係数=0.68)が認められた。【結語】心臓MRIを用いて、左室心筋の非緻密化層/緻密化層の比を正確に測定することが可能となり、さらにLVNC患者における左室駆出率が左室心筋重量に対する左室緻密化層重量の割合に規定されるという結果を得た。