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[II-P23-01] 感染性BTシャント仮性瘤に対してStent-Graftingを施行したファロー四徴症根治術の一例
キーワード:ファロー四徴症, BT shunt感染, ステントグラフト
【症例】生後1ヶ月時に右BTシャントを施行したダウン症男児。10ヶ月時に肺炎球菌による敗血症にて人工呼吸・抗生剤治療を開始。造影CTにてBTシャント閉塞および膿瘍形成を認めた。PTPVにて酸素化は改善したが、6日後のCTでBT シャント中枢側に吻合部仮性瘤を認め、血液培養陰性確認後に右鎖骨下動脈への緊急Stent-Graftingを施行した。その後抗生剤治療継続中に低酸素血症発作を起こしたため、治療開始24日目に準緊急的に心内修復術を施行した。右室流出路形成にはTrans-annular patchを要したが,肺動脈弁は形成温存した。閉塞したBTシャントは容易に摘出された。術後12日間の追加抗生剤治療にて感染の再燃なく術後16日目に退院した。【考察】本症例ではBTシャント閉塞に対しPTPVを施行することで一時的な酸素化改善が得られ、術前に抗生剤治療を継続する期間を稼ぐことができた。また,BTシャント吻合部仮性瘤に対してStent-Graftingは有効な治療の選択肢となり得ると考えられた。【結語】BTシャント感染による吻合部仮性瘤に対し,Stent-Graftingを施行したファロー四徴症の根治手術例を経験した。