1:50 PM - 3:20 PM
[II-PD5-01] Perinatal management of preeclampstic women with the fetus having Tetralogy of Fallot
Keywords:ファロー四徴症, 子宮内胎児発育不全, 妊娠高血圧腎症
胎児CHD例において産科的合併症を認めた場合、娩出時期によって出生後の児の治療戦略に影響を与える。胎児CHDにおいて、産科的合併症を認め、周産期管理や娩出時期に関してチームとして対応した症例を提示する。【症例】38歳、2経妊1経産【既往妊娠分娩歴】胎児期にTOF、PA、PDAと診断、妊娠33週1日前期破水、妊娠33週2日経腟分娩にて1876gの女児娩出。【妊娠経過】妊娠18週から当院にて妊娠管理。子宮後壁に10cmの子宮筋腫を認めた。妊娠23週DORV、doubly committed VSD、PSもしくはTOF(conus septumなし)と診断した。妊娠25週から子宮内胎児発育不全(FGR)を認めた。胎児発育は停滞傾向であり、胎児血流計測に異常所見を認め始め、 妊娠29週から入院管理し胎児監視を厳重に行った。妊娠33週以降、胎児心拍数モニタリングで低酸素を示唆する所見が出現、エコー検査では臍帯動脈拡張期逆流が出現した。また、母体の血圧上昇、尿蛋白が出現し、妊娠高血圧腎症(PE)を発症した。小児循環器科とのカンファレンスにて、出生後早期に外科的対応の必要性は低く母体適応を優先させることとし、妊娠33週6日帝王切開術にて男児娩出となった。(体重1332g、身長37.5cm small-for-dates、APS 8/9)【新生児経過】SpO2 96%、呼吸状態は安定していた。出生後のエコーではTOF、PDA、PFO、PHと診断。VSDは6.7x72mm、肺動脈弁下のconus septumはわずかであり、弁狭窄が主体であった。PDA径は0.9mm、順行性血流を認め、プロスタグランディン製剤は使用せず経過観察となった。【考察】FGR、胎児機能不全を認め、さらに母体PEを合併した、胎児CHD例において周産期管理や娩出時期について苦慮した症例であった。他の数例とともにCHD例での産科管理の問題点につき検討する。