8:30 AM - 10:00 AM
[II-PD7-01] Outcome in low birth weight infants with congenital heart disease
Keywords:低出生体重児, 短期予後, 染色体異常
【背景と目的】出生直後から入院管理を必要とする新生児を診るNICUでは、先天性心疾患(CHD)を有する低出生体重児が入院することがある。これらの児は単なる低出生体重児よりも医療資源を必要とする。このため、当院NICUで管理を受けた出生体重2500g未満の児を振り返りその現状を報告する。【対象】2001年1月から2015年12月までの15年間に当院NICUに入院した児のうち、出生体重2500g未満であり、未熟児PDAを除く先天性心疾患の児を検討対象とした。【結果】NICUへの総入院数は5054名であり、そのうち2500g未満の児は2899名であった。2500g未満で先天性心疾患を認めた児は171名(5.9%)。前期五年間で2500g未満児744名中37名(5.0%)、中期五年間で同1035名中73名(7.1%)、後期五年間で同1121名中61名(5.4%)であった。CHDを伴った低出生体重児171名の生存退院数は145名、死亡退院は 26名(15.2%)。CHDを伴った低出生体重児のうち染色体異常の数は55名ありその内訳は21トリソミー 24名、18トリソミー 13名、13トリソミー3名、その他の染色体異常15名であった。手術は72名に施行された。肺動脈絞扼術 37名、B-T 短絡手術 11名、動脈管結紮術 15名、大動脈弓再建術 6名、心内修復術 8名であった。(重複あり)【考察】各期間毎に2500g未満児の入院数の増加あるもCHDを合併した児の割合は5%前後であった。CHDを合併した低出生体重児の死亡率は15.2%と高く、その理由として染色体異常等の合併奇形をともなった児が多く含まれることが要因として考えられた。低出生体重児の高肺血流性心疾患の児では肺動脈絞扼術を行うことで、体重増加が得られており、低出生体重児でも必要な手術を考慮することが大切であると思われた。