The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Free Paper Oral(multiple job category)

家族支援

Free Paper Oral(multiple job category)1 (II-TRO1)

Sat. Jul 8, 2017 1:50 PM - 2:50 PM ROOM 2 (Exhibition and Event Hall Room 2)

Chair:Yayoi Munemura(Yamanashi Prefectural University, Faculty of Nursing)

1:50 PM - 2:50 PM

[II-TRO1-02] 先天性心疾患の子どもへのベビーマッサージの取り組みが母親にもたらす効果

川端 唯, 藤原 あずさ, 西川 菜央, 西澤 由美子 (兵庫県立こども病院)

Keywords:ベビーマッサージ, 先天性心疾患の子どもの母親, 看護師

【目的】生後早期から治療介入が必要な先天性心疾患がある子どもの母親は、子どもと触れ合う機会が少なかったことや、子どもに疾患があることなどから、病状が安定してからも子どもとの接し方に不安があると考えられる。そこで母親が子どもと触れ合える機会をもつために看護師の介入のもとベビーマッサージを行い、その取り組みが母親にもたらす効果の検討を行った。【方法】入院中の先天性心疾患の子どもの母親を対象に、マッサージの意義・方法を説明し、手技を実際に指導した。マッサージ実施前と実施して5回以上経過した時点もしくは退院となった時点で母親にインタビューを行い、その内容をもとに質的に検討した。本研究は所属施設の病院倫理委員会の承認を得た後、対象者に紙面で同意を得て実施した。【結果】対象は5名、子どもの月齢は0~4か月であった。すべての母親がマッサージ中の子どもの身体の動きや反応の変化を感じることができていた。子どもと触れ合う時間が少ないと感じていた母親はマッサージがコミュニケーションツールとなったと実感でき、子どもの触り方に不安があった母親はマッサージを通しスキンシップが取りやすくなったと実感できた。成長発達への気付きを得ることができた母親や、心不全症状に気付き、子どもの血流を改善する方法として活用している母親もいた。子どもが落ち着かないと感じていた母親は落ち着かせる方法としてマッサージを活用していた。【考察】看護師が母親と共にマッサージ中の子どもの様子を見て、ポジティブフィードバック行ったことで、母親は子どもの反応を捉えることができ、それぞれの子どもに合わせたマッサージの方法をみつけることができていた。先天性心疾患の子どもをもつ母親は子どもとの関わりに多くの不安を持っている。看護師がその不安を把握し、マッサージという介入を行ったことで、母親の不安の軽減につながり、行動や意識の変化をもたらした。