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[II-TRO1-05] 先天性心疾患の子どもを持つ家族の次子妊娠への支援~リエゾンナースの立場から~
Keywords:先天性心疾患, 次子妊娠, 家族のニーズ
【はじめに】A大学病院では、CHDを周産期から成人期に至るまでチームで継続支援するシステムが構築され、心理的支援の中心をリエゾン精神看護専門看護師(以下リエゾンナース)が担っている。CHDの転帰や家族構成によって違いはあるが、母親が次子妊娠に悩み、リエゾンナースに相談するケースが多くなってきている。リエゾンナースは母親・家族とそもそもの家族計画や悩みとなっている状況を話し合いながら支援している。今回は、相談を受けた(相談中含む)事例の実態を調査した。尚、本報告において対象から同意を得ており、個人が特定されないよう配慮している。【方法】2015~2016年に次子妊娠に関して相談を受けた6例について、相談内容とリエゾンナースの支援について分析する。【結果】1.分析対象となる6例の内訳は、4例が次子妊娠を考えた時(現在相談中を含む)、2例が妊娠後に相談を受けた。2.相談内容として、妊娠前に相談を受けたケースでは“次の子どもも同じようになるのではないか”などであり、妊娠後に相談を受けたケースでは、“出産時のCHDの子どもの預かり場所”など、共通の内容として“何かあるのではないかと不安”という内容であった。また、リエゾンナースの支援としては、積極的傾聴と妊娠前カウンセリング(リエゾンナースも陪席している)の活用、社会資源の活用など院内外のリソースとの連携であった。【考察】CHDの背景(染色体異常等)や退院後の医療度の高さ、死亡という転帰を辿った場合など、それぞれの状況によって、次子妊娠を希望する家族の相談内容は様々である。また次子妊娠が成立後は、前回の妊娠経過と今回の妊娠経過を重ねることから、不安の中で妊娠期を過ごしている。それぞれの母親・家族の相談内容からニーズを把握し、ニーズに沿った支援を実践することは、意義があると考える。まだ、ケース数も少なく、評価指標もないことから、今後検討していく必要があると考える。