The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Free Paper Oral(multiple job category)

ケア実践・チーム連携

Free Paper Oral(multiple job category)3 (II-TRO3)

Sat. Jul 8, 2017 4:10 PM - 5:10 PM ROOM 2 (Exhibition and Event Hall Room 2)

Chair:Yuriko Murayama(Seirei Hamamatsu General Hosital)

4:10 PM - 5:10 PM

[II-TRO3-05] 小児用補助人工心臓導入までの臨床工学技士の関わり

小塚 アユ子1, 吉田 譲1, 小関 信吾1, 小林 友哉1, 枡岡 歩2, 鈴木 孝明2 (1.埼玉医科大学国際医療センター MEサービス部, 2.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科)

Keywords:補助人工心臓, Excor, Ikus

【目的】
小児用補助人工心臓(VAS)「Berlin Heart Excor® Pediatric」装着を経験し、その導入における技士の関わりについて報告する。
【対象・方法】
「NIPRO VAS」経験者や人工心臓管理技術認定士を有する技士を中心に、小児用補助人工心臓研修セミナーやメーカー講習を受講し、主に駆動装置:Ikusの管理、操作方法を学んだほか、小児病棟スタッフに対して勉強会を開催し、補助方法や駆動原理を理解する機会を設けた。さらに緊急対応についての講習やポンプ交換を想定したシミュレーションを実施した。
【結果】
円滑に装着でき駆動管理は順調経過している。
スタッフへの駆動原理の説明には、NIPROのモックを用いて視覚的に理解を深めた。血液ポンプのフィリグ調整は技士やNIPRO経験のある医師により行ったが、駆動が安定する頃にはVAS管理未経験のスタッフも良否判別できるようになった。駆動設定や血栓状況を記載する記録用紙は医師・看護師と共用できるよう、シンプルでわかりやすいフォームで作成した。
【考察・結語】
装着および駆動管理は、小児へのNIPRO経験例や成人の管理を参考・転用し得た。IkusはNIPROの駆動装置と異なり、チューブ屈曲や補助不良などの警報を有するため管理面での安心感は長けているが、イベントメッセージ表示数は少なく、英語表記という難がある。またPC操作による履歴確認や緊急操作には習熟を要すため、定期的な勉強会の開催や資料の更新で管理体制の確認を継続する必要があると考える。また小児病棟ではVAS管理未経験者も多く、導入に対する敬遠感を少しでも軽減するためにも我々技士の役割は大きい。今後進んでいくリハビリ時への関与も含め、安全かつ安心に管理できるよう努めたい。