The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster(multiple job category)

家族支援

Poster(multiple job category)1 (II-TRP1)

Sat. Jul 8, 2017 6:15 PM - 6:40 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Mitsuyo Wada(Shizuoka Children's Hospital)

6:15 PM - 6:40 PM

[II-TRP1-02] 先天性心疾患と出生前診断を受けた妊婦の支援の検討~PICU看護師の出生前訪問を振り返って~

福田 あずさ1, 荒木 美樹1, 平田 裕香1, 福島 富美子1, 田中 健佑2, 下山 伸哉2, 宮本 隆司3, 小林 富男2 (1.群馬県立小児医療センター 看護部, 2.群馬県立小児医療センター 循環器科, 3.群馬県立小児医療センター 心臓血管外科)

Keywords:出生前診断, 家族支援, 出生前訪問

【背景】A病院では胎児家族支援ワーキンググループが活動しており、家族との関わりをカンファレンスシートに記載し継続的な支援を行っている。胎児が先天性心疾患(以下CHDと略す)と診断された場合、小児集中治療部(以下PICUと略す)看護師が家族に出生前訪問とパンフレットを用いたPICUのオリエンテーションを行っている。
【目的】出生前訪問とパンフレットの内容を評価し出生前訪問時に求められるニーズを明らかにし、現在使用しているパンフレットの妥当性を検討する。
【方法】平成24年10月~平成28年8月の間にCHDを疑われA病院へ紹介受診となり、出生直後に児がPICUに入院した母親51名を対象とし、
1.「出生前訪問」「配布したパンフレット」に関する質問紙調査を実施。質問紙回収後、記述統計量の集計とカテゴリー分類を行った。
2.カンファレンスシートを後方視的に振り返った。
所属施設の倫理委員会の承認を得て実施した。
【結果】対象者のうち23名(45.1%)から研究の同意が得られた。PICU看護師が産科外来に訪問したことを記憶していた母親は82.6%で「PICUの雰囲気がわかった」という回答が半数であった。PICU看護師の訪問を全員が「必要」と答えており、その理由は「心配・不安の軽減につながる」「PICUの雰囲気を把握できる」がそれぞれ65.2%。PICU入室前に知りたい情報は「入院中の児に母としてできること」「面会の頻度」「出生後の児の様子や管理方法」という回答であった。カンファレンスシートには「入院期間」「赤ちゃんの持ち物」についての質問項目が多かった。
【考察】出生前訪問の必要性は確認できたが、現在の出生前訪問とパンフレットでは必要な情報が網羅されていなかった。今後はこの調査結果を基に出生前訪問の内容の見直しとパンフレットの改訂を行い、母親とその家族の思いに沿った看護を提供していく必要がある。