The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster(multiple job category)

家族支援

Poster(multiple job category)1 (II-TRP1)

Sat. Jul 8, 2017 6:15 PM - 6:40 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Mitsuyo Wada(Shizuoka Children's Hospital)

6:15 PM - 6:40 PM

[II-TRP1-03] PICUに入室した子どものプライバシーに対する家族の意識調査

細野 由華, 高井 史子, 長柄 美保子 (岐阜県総合医療センター)

Keywords:プライバシー, PICU, 家族

【背景】A病院小児集中治療室(以下PICUとする)では、オープン病床であり、ケアや処置時、家族の面会時などはパーテーションを使用して子どものプライバシー保護に配慮している。しかし、パーテーションを使用して空間の確保をしても隣のベッドの会話が聞こえている可能性があり、家族はそのような現状をどのように思っているのかと疑問に感じた。【目的】PICUに入室した子どものプライバシーについて家族がどのように捉えているのかを明らかにし、今後のプライバシーに関する看護のあり方を検討する。【方法】2016年4月~2016年12月の間にPICUに入室した経験のある子どもの母親30人を対象に独自に作成した質問紙によるアンケート調査とプライバシーに関する認識などを面接で聞き取った。本研究は所属機関の看護研究倫理審査委員会の承認を得た。【結果】プライバシーに関する質問では、全ての項目で「不快ではない」または「どちらかといえば不快ではない」との回答者が84%~97%であり、自由記述の結果でも「プライバシーは気にならない」など意見があげられた。一方で、8項目の質問のうち、とても不快という回答がみられた項目が、「面会中、他の家族が大きな声を出して話す」、「面会中、 医療従事者が大きな声を出して話す」の2項目であった。PICU入室経験による比較では、初回群と入室経験ありの群の2群間で有意差をもって入室経験ありの群でプライバシー侵害意識の程度が高かった(p=0.026)。【考察】パーテーションを使用することで空間の確保はできるが、家族や医療者の話し声によるプライバシー侵害があると家族は感じており、ベッドサイドで話をする際はできるだけ他の家族がいない時に話したり、声量を考慮して話すなどの配慮をすることで子どものプライバシーをより保護できると考える。【結論】家族の捉え方としては個人差があるが、家族や医療者の話し声によるプライバシー侵害があると感じていた。