The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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E-Oral Presentation

その他

E-Oral Presentation 9 (III-EOP09)

Sun. Jul 9, 2017 1:00 PM - 2:00 PM E-Oral Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Shiro Baba(Department of Pediatrics, Graduate School of Medicine, Kyoto University)

1:00 PM - 2:00 PM

[III-EOP09-01] 当センターにおける13/18トリソミーの周産期管理および治療介入に関する検討

内藤 敦1,2, 長谷部 洋平1, 戸田 孝子2, 星合 美奈子2, 杉田 完爾2, 駒井 孝行3 (1.山梨県立中央病院 総合周産期母子医療センター 新生児科, 2.山梨大学医学部小児科, 3.山梨県立中央病院 総合周産期母子医療センター 小児科)

Keywords:13/18トリソミー, 循環器治療介入, 出生前訪問

【目的】近年、周産期および循環器医療の進歩と様々な視点からのエビデンスの蓄積により13/18トリソミーの管理方針が見直されている。今回、当センターにて管理した13/18トリソミーの周産期管理と循環器治療介入をふり返り、今後向かうべき適切な管理および治療方針について検討する。【方法】当センター開設より15年間に当センターで管理した13/18トリソミーの児を対象とした。在胎週数、出生体重、出生前診断の有無、周産期管理、合併心疾患と主な治療介入および転帰につき経時的な変化を含め検討した。【結果】対象は13トリソミー6例、18トリソミー18例の計24例。在胎週数29~40週、出生体重470~2,650g。出生前診断は10例(41.7%)で行われており、2007年以降は出生前診断症例には全例に新生児科医によるprenatal visit、2016年からはご両親の希望により山梨大学循環器グループによるprenatal counselingを行っている。心疾患は13トリソミーの2例を除いた22例(91.7%)に合併しており、内訳はTOF 6例、CoA/VSD 5例、VSD/PDA 5例、DORV/PS 3例、ASD/PDA 1例、PDA 1例。循環器治療介入としてProstaglandin 4例、Indomethacin 8例、低酸素吸入療法 1例で外科的介入を行った症例はPDA clipping 1例のみであった。生存期間は5時間~9歳9か月(生存中)、在宅移行したのは7例(29.2%)で内4例が退院後死亡した。退院後死亡の原因はいずれも感染症に伴う急性呼吸不全であったが、急変には慢性心不全と肺高血圧の影響が懸念された。【考察】当センターには小児循環器外科は併設されておらず、これまで13/18トリソミーに合併した心疾患に対して外科的介入を行った症例はほとんどいなかった。外科的介入が全ての症例に対する最善の利益に繋がるとは限らないが、出生前より施設や領域を超えて連携し正確な情報を共有することは、患者家族の思いを正しく汲み上げるために重要なプロセスであると考える。