The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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E-Oral Presentation

その他

E-Oral Presentation 10 (III-EOP10)

Sun. Jul 9, 2017 1:00 PM - 2:00 PM E-Oral Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Tomoyuki Miyamoto(Children's Medical Center, Yokosuka General Hospital Uwamachi)

1:00 PM - 2:00 PM

[III-EOP10-02] 肺静脈狭窄に対するカテーテルインターベンション -インターベンションは予後を改善できているのか?-

小島 拓朗, 葭葉 茂樹, 小林 俊樹, 戸田 紘一, 小柳 喬幸, 住友 直方 (埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)

Keywords:肺静脈狭窄, ステント留置, 総肺静脈還流異常症

【背景】総肺静脈還流異常症(TAPVR)や内臓錯位症候群における肺静脈狭窄(PVO)合併症例に対しては,手術による狭窄解除が基本である。しかし、手術無効例や緊急避難的にステント留置(SI)などのカテーテルインターベンション(CI)を行う症例が存在する。【目的】PVOを合併した複雑心奇形に対しCIを行った症例の経過をまとめ,予後改善につながったかどうかを検討する。【対象】TAPVR単独1例、Right isomerism、SA、SV、TAPVR 3例。【結果】症例1: TAPVR infra-cardiac type。日齢2に心内修復術を実施。両側PVOが進行し、月齢2にSuture-less repairによるPVO解除術を実施。月齢3に人工心肺下で右肺静脈2本に対しSIを実施。肺炎を契機に人工呼吸管理に至り、PVO進行し月齢6に死亡。症例2: Right isomerism、SA、SV、TAPVR infra-cardiac type。日齢1に静脈管に対しSI、月齢1にTAPVR修復、BTシャント手術。現在、Fontan待機中。症例3: Right isomerism、SA、SV、intra-cardiac TAPVR。Fontan手術、PVO解除術後に再度PVOが進行した。Common PV-SAにSI、1年後にSuture-less repairによるPVO解除術を実施。その後PVOなく経過。症例4: Right isomerism、SA、SV、supra-cardiac TAPVR。月齢1にBTシャント手術、月齢5に両方向性グレン手術、垂直静脈-心房吻合。月齢10に垂直静脈狭窄に対しSI、2週間後にCommon PV-SA吻合、Suture-less repairを行った。その後ステント内狭窄および左PVOに対しバルーン拡張を繰り返し行い、Fontan待機中。【考察】Suture-less repair後もPVO再発を繰り返す症例は、CIや手術を組み合わせても予後不良である。SI後も、PVO再発の可能性は高い。しかし、繰り返しCIを行うことで開存を維持することが可能な症例もある。【結語】狭窄を繰り返す肺静脈に対するSIは、長期の効果は期待しにくい。しかし、再手術など次の治療を前提としたbridging therapyとして考えれば、その有用性を期待できる。