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[III-OR41-02] Melody valve導入に向けた当院におけるRastelli手術症例の予備調査
キーワード:Rastelli手術, Melody valve, 長期成績
【背景】Rastelli手術施行後の成人症例の増加に伴い、海外では経カテーテル肺動脈弁:Melody valveが急速に普及しているが, 本邦ではまだ導入に至っていない。【目的】当院でのRastelli手術症例を検討し、需要を明確にすること。【方法】1970年から2016年までに、当院にてRastelli手術を施行した全690例について、その対象疾患・手術方法・年代・材質・導管径について、後方視的に検討した。【結果】対象疾患はTOF PA 214例(うちMAPCA 89例)、DORV 41例、TAC 56例、d-TGA 96例、l-TGA(l-DORVを含む) 104例(Double switch 70例、 conventional Rastelli 34例)、大動脈弁疾患(Ross施行例) 68例、その他11例であった。C群(導管の使用・全周性流出路形成)が459例、R群(REV・前面のみの流出路形成)が201例であった。C群の導管の材質/症例数/平均導管径をおよそ年代順に列記すると、1970-75年 自家製ブタ肺動脈弁/30例(6.5%)/18.7mm、1976-82年 Hancock 57例(12.4%)/21.6mm、1983-2005年 Xenomedica 189例(41%)/20.1mm、1992-2009年 自己心膜 130例(28.3%)/25.0mm、2002-16年 ePTFE 24例(5.2%)/17.9mm、その他25例であった。【考察】Xenomedicaによる導管形成を行った群が30代、自己心膜による群が20代を迎えてきており、今後治療介入を要する例の増加が予想される。平均導管径は両群とも20mm以上保たれ、Melody valveの留置が可能と思われる症例が多い。【結論】当院におけるRastelli術後症例の検討により、今後のMelody valveの需要が明らかとなり、認可が待たれる。Rastelli手術時の導管・弁の材質、径による遠隔期成績、再介入を要する時期の検討は今後の課題である。