Symposium 12 (III-S12)

[III-S12-06] Challenges of multidisciplinary care in adult congenital heart disease: The cardiologist's view

^○Norihisa Toh, Teiji Akagi, Hiroshi Ito (Department of Cardiovascular Medicine, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences)

Keywords:成人先天性心疾患, 循環器内科, 診療体制

チーム医療という言葉が医療業界で聞かれるようになり久しい。成人循環器内科領域では近年Structural Heart Diseaseに対するカテーテルインターベンションが本格化されたのをきっかけにハートチームという言葉がよく用いられるようになり、チーム医療の重要性が再認識されている。本来チーム医療は医療の基本であり、複数科の医師、看護師、技師が協力し患者の治療に当たらなければならない。特に複雑な患者であればなおさらその重要性が増してくる。本シンポジウムのテーマである成人先天性心疾患(Adult Congenital Heart Disease, ACHD)は患者数が急増しており、その診療体制の構築が大きな問題となっている。成人期に到達しているので循環器内科が診療に当たるべきとも考えられるが、複雑な病態や長い罹病期間、診療移行等の問題もあり決して容易なことではない。そこで重要になってくるのがチーム医療である。北米や欧州の一部の施設ではACHDの増加を見越して数十年前よりACHDに特化した診療部門を設立している。このような部門では循環器内科出身の医師が部門長であることが多いが、小児循環器内科医、小児心臓血管外科医、麻酔科医、産科医、放射線科医、専門看護師等々を含めた大きなプログラムで診療にあたっている。本パートでは欧米のシステムについての報告も参考にしながら、本邦でのACHDチーム医療の今後について論考したい。