The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Symposium

Symposium 13 (III-S13)

Sun. Jul 9, 2017 8:30 AM - 10:00 AM ROOM 4 (Exhibition and Event Hall Room 4)

Chair:Hideaki Kado(福岡市立こども病院 心臓血管外科)
Chair:Satoshi Yasukochi(長野県立こども病院循環器小児科)

8:30 AM - 10:00 AM

[III-S13-06] Board Certified Pediatric Cardiologist

Fukiko Ichida (Cardiovascular Center, University of Toyama)

2017年4月現在、小児循環器専門医は478名となり、2008年に開始された小児循環器専門医制度は順調な経過と言える。2016年には、修練施設は41施設、修練施設群39が認定され、合計80の修練プログラムが進行中であり、各々修練目標(カリキュラム)に沿った指導が行われている。制度構築を検討した当初は、米国の専門医制度を参考にしたが、我が国独特の心臓検診に対応できる小児循環器専門医を養成する必要から、人口当たりの必要専門医数も500名と多く推定された。また、基幹となる施設において、重症心疾患の治療のための高度で専門的な知識と技術をトレーニングすることに加え、心臓検診に従事する循環器専門医を育成することも重要な任務であり、協力体制をとる修練施設群の構築を行った。現在進行している各施設におけるプログラムは十分に検討されているものではあるが、施設の規模の違いや得意な専門領域の違いから、次世代の小児循環器医を育てる上では、必ずしも満足のいくものではない。育成される世代の希望に沿い国内留学や海外留学を推進し、学会主導で施設間の交流を盛んにするなどのシステム上の改良点は残されている。また、育成される側からの希望があれば、各施設においてBoot Campなどの短期間のトレーニングを推進することも、効果的な育成方法の一つではないかと思われる。H26年5月からは、専門医制度機構が再出発し、新整備指針運用細則が日本専門医機構HP上に公表されている。サブスペシャルテイー領域は、関連基本領域学会(小児科)と検討委員会を構築し、専門医制度を策定し、プログラム制かカリキュラム制を選択することが可能である。小児循環器学会では、すでにプログラムとカリキュラム(修練目標)が稼働しており、新専門医制度の条件をほぼ満足している。この点では、他領域に比べ、小児循環器学を志す人材をより多くリクルートする条件は整っていると言える。