The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ミニオーラルセッション

肺循環・肺高血圧・呼吸器疾患

ミニオーラルセッション02(I-MOR02)
肺循環・肺高血圧・呼吸器疾患

Thu. Jul 5, 2018 3:00 PM - 3:35 PM ミニオーラル 第1会場 (311)

座長:中山 智孝(東邦大学医療センター大森病院 小児科)

[I-MOR02-02] 補助循環を含めた集学的治療にて救命し得た重症原発性肺高血圧症の一症例

町田 大輔1, 磯松 幸尚1, 鈴木 伸一1, 郷田 素彦1, 富永 訓央1, 澁谷 泰介1, 鉾碕 竜範2, 中野 裕介2, 渡辺 重朗2, 益田 宗孝1 (1.横浜市立大学附属病院 心臓血管外科, 2.横浜市立大学附属病院 小児循環器科)

Keywords:原発性肺高血圧症, ECMO, RVAD

症例は9歳男児 1年前から失神などの症状出現も診断つかず。心不全症状を主訴に当院紹介受診。エコーにて重症右室不全(RVF)、三尖弁閉鎖不全(TR)を伴う原発性肺高血圧症(IPH)と診断。精査加療目的に入院。治療開始前に啼泣を機にCPAとなりCPR施行。循環作動薬、窒素(iNO)開始後も循環保てず鼠径からPCPS導入。flow不十分で開胸VA-ECMOに移行した。iNOに加えepoprostenolを漸増。出血、肺障害などECMO合併症悪化あり6日目にECMO離脱を試みたが循環、酸素化ともに保てず不可。離脱までの管理を考慮し、RVAD+人工肺として管理を試みたがPp>Ps、気道出血、LOSとなったため再度VA-ECMOに戻した。epoprostenolを12ng/kg/minまで増量しSildenafil、Masitentanを追加。ECMO合併症はCHDF併用で除水を進め、両心室と肺機能改善を待って17日目にECMOを離脱した。iNOをweaningし人工呼吸離脱。epoprostenolを中心にPH治療薬を継続し、継時的に全身状態は改善。後遺症なく自宅退院した。RVFを伴う重症IPHに対するRVADはひとつのoptionとして確立されつつあるが、その適応は限られ選択には慎重な判断が必要と思われた。文献的考察を加え報告する。