[I-OR03-04] 右室流出路再建術におけるfan-shaped ePTFE valveを有するbulging sinus付きePTFE conduit/patchに対するreinterventionの検討
Keywords:右室流出路再建, ePTFE, bulging sinus
【目的】右室流出路再建術(RVOTR)時に我々はfan-shaped ePTFE弁とbulging sinus付ePTFE conduit/patchを臨床応用してきた。今回,本弁に対するreinterventionに対し検討した.【対象】対象は2001年から2017年に本弁を用いて当施設で根治的RVOTR施行の257例(conduit使用(C群)127例,patch使用(P群)130例).手術時年齢/体重の中央値はC群6.0歳(1.3ヶ月-33.7歳)/16.8(2.1-87.0)kg.P群1.5歳(1.6ヶ月-45.6歳)/9.3(2.9-63.4)kg.C群でconduit径は8mm 1,10mm 3,14mm 6,16mm 11,18mm 29,20mm 14,22mm 34,24mm 29.【結果】経過観察期間(年)はC群4.4±4.0(max 16.0),P群11.4±4.7(max 16.6).早期/遠隔期死亡はC群3(敗血症1,心不全 2)/3(敗血症1,呼吸不全 1,交通事故 1),P群0/4(心不全3,他病死 1)で弁関連死なし.再RVOTRはC群9(成長 3,末梢性PS 2,弁性PS 1,PSR 1,他病変手術時 2),P群17(弁性PS 2,末梢性PS 7,RVOT狭窄 3,PSR 4,PR 1)で感染や血栓はなし.C群では再RVOTR時に全例本conduitを使用し前後のconduit径は10mm 2→18mmと22mm,14mm 1→14mm,16mm 3→18mm 1と22mm 2,18mm 2→22mm 2,22mm 1→24mmと1例を除いて大口径に置換.P群では再RVOTR時16例で本conduitを使用し,径は18mm 1,20mm 3,22mm 7,24mm 5.再RVOTRまでの期間(年)はC群5.2±3.2(0.4-11.6),P群8.5±3.9(2.9-15.7).再RVOTR回避率(%)の5年/10年/15年はC群95.3/87.1/79.9で大口径(18-24mm) 100/93.1/93.1と小口径(8-16mm) 58.8/39.2,P群96.4/89.2/82.9.カテーテル介入はC群4(末梢性PS)で2例が再RVOTR,P群3(末梢性PS 2,弁性PS 1)で各1例が再RVOTR.【結語】本弁を用いたRVOTRのreintervention回避率は低くその成績は満足いくものであった.大口径conduit群では長期に高い再RVOTR 回避率を維持していた.小口径conduit群では再手術を余儀なくされるが大口径conduit置換までの十分な時間が獲得可能な弁機能を有していると考え,これはpatch群における再RVOTR例でも同様と考える.