[I-OR07-05] 本邦におけるICDおよびCRT治療の現状: JCDTRデータベースより
Keywords:ICD, CRT, 不整脈
植え込み型除細動器(ICD)や心臓再同期療法(CRT)は小児においても使用が増加している。本邦の使用現状について検討した。方法:日本不整脈心電学会植え込み型デバイス委員会によるJCDTRデータベースより登録開始の2006年から2016年までの18歳以下で登録された症例を対象とした。結果:本データベースに登録されている27,064症例のうち212例が18歳以下であった。平均年齢は16歳であった。背景心疾患は不整脈疾患137例(65%)、心筋症63例(30%)、先天性心疾患9例(4%)であった。不整脈疾患のうち特発性心室細動が最も多く(28%)、次いでQT延長症候群が多かった(20%)。ICD、CRTP,CRTDは各々201(95%)、0(0%)、11(5%)だった。一次予防目的のICD植え込みは33例のみで、幼児では1人のみと少なかった。12歳以下の症例27例(12.7%)では、33%が心筋症の症例であり、CRT症例はなくICD症例のみであった。JCDTRは循環器内科主導のデータベースであり小児症例は十分含まれていない可能性もある。結果:過去10年間での小児におけるデバイス植え込みは年間平均20例で、植え込み件数や年齢分布に大きな変化は認めなかった。