The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演

周産期・心疾患合併妊婦

一般口演13(I-OR13)
周産期・心疾患合併妊婦

Thu. Jul 5, 2018 10:40 AM - 11:40 AM 第5会場 (304)

座長:城戸 佐知子(兵庫県立こども病院 循環器内科)
座長:椎名 由美(聖路加国際病院 心血管センター)

[I-OR13-01] 早産児における右室長軸機能の発達‐右室長補正三尖弁輪移動距離(cTAPSE)を用いた評価

松村 峻, 岩本 洋一, 石戸 博隆, 増谷 聡, 先崎 秀明 (埼玉医科大学総合医療センター 小児科)

Keywords:早産児, 右室機能, TAPSE

【背景】早産児の頭蓋内出血発症と、右室機能低下の関連が示唆される。しかし形態が複雑な右室の機能評価は、早産児では確立されていない。三尖弁輪移動距離(TAPSE)は優れた右室長軸機能指標であるが、明らかな体格依存性を有する。TAPSEを右室長軸長(L)で除することで(cTAPSE)、長軸方向の短縮率にあたる指標となる。その在胎週数(GA)による変化を検討した。
【方法】対象は、2016年12月以降に出生した在胎23週以上30週未満出生の連続49例 (男児25例)。生後適応過程をほぼ終えた日齢14に、心尖部四腔断面で拡張期右室長軸長 (L)を計測し、三尖弁輪の移動距離TAPSEをM-modeから算出した。TAPSEをLで除し、cTAPSEを算出した。これらとGAの関連を検討した。
【結果】GA 27週 (23.0 - 29.9週)、出生体重 890 g (349 - 1417 g)、日齢14のL 16.3 mm (11.0 - 19.7 mm)、TAPSE 5.8 mm (3.4 - 7.7 mm)で、cTAPSEは0.354 (0.253 - 0.440)であった。GAとともにL (R= 0.58, p < 0.05)およびTAPSE (R= 0.59, p < 0.05)は増加した。さらに、cTAPSEもGAとともに増加傾向を示した(R= 0.32, p = 0.056)。
【考察】TAPSE・cTAPSEは、早産児でも評価可能である。本結果は、右室長軸機能が週数とともに成熟することを示唆する。今後、さらに症例を蓄積し、cTAPSEと右室後負荷との関連、合併症発生との関連の検討を行っていきたい。