第54回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般口演

内科系 その他

一般口演20(I-OR20)
内科系 その他

2018年7月5日(木) 16:40 〜 17:30 第6会場 (411+412)

座長:白石 裕比湖(城西病院 小児科)
座長:馬場 志郎(京都大学医学部附属病院 小児科)

[I-OR20-01] 当院で経験した右心系感染性心内膜炎(IE)の検討

大越 陽一, 石川 悟, 鈴木 詩央, 百木 恒大, 河内 貞貴, 菱谷 隆, 星野 健司, 小川 潔 (埼玉県立小児医療センター 循環器科)

キーワード:感染性心内膜炎, 肺梗塞, 手術適応

【背景】当院では開設以来合計11例のIEを経験した。そのうち3例が右心系のIEであった。3例中1例のみ肺梗塞の合併を認めた。IEガイドライン上の手術適応は基本的には左心系に対するものであり右心系IEに対する手術適応は確立されたものが無い【目的】右心系IE3例の肺梗塞を合併した1例と合併しなかった2例を比較し、文献的な考察も踏まえ肺梗塞予防の観点での右心系IEの手術適応を検討する事【対象】当院開設以来の右心系IEの3例。疣贅付着部位、疣贅サイズ、疣贅可動性などを比較。症例1:付着部位;肺動脈弁、サイズ:17mm、可動性:大。症例2:付着部位:VSDの膜性部中隔瘤~右心室内、サイズ:6mm、可動性:無。症例3:付着部位;右心室内、サイズ:非常に小さく測定不能、可動性:無。【結果】症例1が肺梗塞合併例。症例1が疣贅サイズ、可動性ともに一番大きかった。【考察】肺梗塞予防の観点では文献的考察も踏まえるとガイドラインに記載されている手術適応の1つである「10mm以上の可動性のある疣贅」は右心系IEでも手術適応としても良いと考える。