[I-S03-03] 帯状構造物によって二腔に分けられたASDのデバイス閉鎖術
Keywords:ASD, Device closure, Multiple defect
症例は小学生女児。乳児期にASDと診断され経過観察を受けた。症状はないが右室の拡大と肺血管陰影の増強から閉鎖適応と判断され当院に紹介された。外来の経胸壁心エコーでは10mmあまりの径の単孔性のASDと診断され、待機的にデバイス閉鎖を行う方針とされた。閉鎖術に先行するカテーテル検査ではQp/Qs=2.58、Rp=0.38であった。経食道心エコーでは、ASDは11.3mm(0度) x 10.3mm(45度) x 13.5mm(90度) x 11.9mm(135度)でリム欠損なし。欠損孔の右後縁の上下方向中央付近から欠損孔上縁の前よりを横切り(9時方向から2時方向)心房天井に付着する帯状構造物が存在した。これにより欠損孔は尾側前側と頭側後側の二孔に隔てられていた。 この症例に対するFigulla Flex Ⅱを用いた閉鎖術を供覧し、同デバイス使用時の注意点や上記解剖のASD閉鎖術の方法に関して検討した。