The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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会長要望演題

会長要望演題02(I-YB02)
小児循環器領域の社会貢献・国際協力

Thu. Jul 5, 2018 5:30 PM - 6:30 PM 第5会場 (304)

座長:城戸 佐知子(兵庫県立こども病院 循環器内科)
座長:檜垣 高史(愛媛大学大学院医学系研究科 地域小児・周産期学)

[I-YB02-05] ミャンマー医療支援プロジェクト

杉山 央1, 富田 英2, 須田 憲治3, 高田 秀実4, 新居 正基5, 石井 徹子1, 朝貝 省史1, 檜垣 高史4, 安河内 聰6, 中西 敏雄1 (1.東京女子医科大学 循環器小児科, 2.昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センター, 3.久留米大学 小児科, 4.愛媛大学 小児科, 5.静岡県立こども病院 循環器科, 6.長野県立こども病院 循環器科)

Keywords:ミャンマー, 医療支援, カテーテル治療

背景と目的:「明美ちゃん基金」(産経新聞社厚生文化事業団)と現地NPO法人ジャパン・ハートによるミャンマー医療支援プロジェクトに参加活動している。活動の柱は、1,ミャンマーの最大都市ヤンゴン市ヤンキン小児病院で内科チームと外科チームによる技術指導を中心とした医療支援、2,ミャンマー医師を日本の医療機関に招聘しての臨床研修、3,ミャンマーで治療困難なこどもの日本での渡航治療。実績:2015年9月より、現在までに内科・外科合同チームの渡航が5回行われた。1回の渡航では、滞在期間を1週間として毎日6-8例のカテーテル治療および手術1-2例を計画し、第1回渡航から現在までにカテーテル治療:127名、カテーテル診断:20名、手術:35名に行われた。臨床研修は東京女子医科大学または国立循環器病研究センターで小児循環器科医2名(うち1名は現在研修中)、心臓外科医2名、集中治療医2名、放射線科医1名を受け入れた。ミャンマーから搬送した患児は、完全大血管転位I型の診断でミャンマーでBASを施行した後、日本に搬送しJatene手術を施行した。考察・今後の展望:本プロジェクトはミャンマーの自立した医療の確立が目標でるためカテーテル治療や手術はミャンマー人医師が主術者になり、日本人医師は指導的助手を務めている。プロジェクト開始から3年が経過し、ヤンキン小児病院における小児循環器の診療体制は整備されつつある。今後、ヤンゴン市以外の地方都市に拠点病院を増やすなどのミャンマーにおける診療体制の拡充が課題になると考えている。