[II-EL03-01] 圧と長さと時間から診た先天性心疾患の身体所見
キーワード:身体所見, 心臓カテーテル検査, 時間周期
病気の診断は、①病歴・症状、②身体所見、③採血や生検などの検体検査、④心電図、心エコー図などの画像検査の4つの診断手順・診断方法にまとめられる。これらから得られた情報は、いずれも一人の患児から得られる情報であり、それぞれの情報が関連付けて説明できなければならない。
今回はこの中から他覚的症状、身体所見、特に胸部の所見から血行動態を推測することで、子どもたちの中で何が起こっているかを考える。症状や身体所見は家族でも看ることができるもので、われわれが得た内容を家族にどれだけ分かりやすく説明し、家族も患児を看ることができるようにすることを最終目標としたい。
血行動態を考えるとは血液がどのように流れているかを想定することである。血行動態を考えるときの基本は心臓カテーテル検査で得られるデータ、すなわち心容積や血管径などの長さに関すること、心内圧や血圧などの圧に関すること、心臓の調律や収縮期・拡張期などの時間に関することが基本になる。例えば心音を聴取しながら、Ⅱ音の幅(時間)、Ⅱ音の肺動脈成分であるⅡpの強さ(圧)からわれわれは肺動脈弁狭窄や大動脈弁狭窄、あるいは肺高血圧を推定する。心雑音の所見が加わればさらに精度が増す。
かなり昔になるが、右胸心の男性を循環器内科に紹介したがすぐに私の外来に戻ってきた。どうしたのかと尋ねると、「内科の先生は私の左胸に聴診器を当てて、“変わりありませんか”と聞かれたので、この先生で大丈夫かと思ってしまいました」とのことであった。右胸心は心疾患がなくても5000人に一人とも言われているが、心臓の位置は先天性心疾患監事に内臓錯位が合併しているかどうかを知る上でも大事である。心臓の位置の確認および心臓の大きさを知るには心尖拍動(長さや圧)が参考になる。胸部の視診や触診も大切になる。
圧は生理学、長さは形態学、時間はリズムとの考え方にも触れる。
今回はこの中から他覚的症状、身体所見、特に胸部の所見から血行動態を推測することで、子どもたちの中で何が起こっているかを考える。症状や身体所見は家族でも看ることができるもので、われわれが得た内容を家族にどれだけ分かりやすく説明し、家族も患児を看ることができるようにすることを最終目標としたい。
血行動態を考えるとは血液がどのように流れているかを想定することである。血行動態を考えるときの基本は心臓カテーテル検査で得られるデータ、すなわち心容積や血管径などの長さに関すること、心内圧や血圧などの圧に関すること、心臓の調律や収縮期・拡張期などの時間に関することが基本になる。例えば心音を聴取しながら、Ⅱ音の幅(時間)、Ⅱ音の肺動脈成分であるⅡpの強さ(圧)からわれわれは肺動脈弁狭窄や大動脈弁狭窄、あるいは肺高血圧を推定する。心雑音の所見が加わればさらに精度が増す。
かなり昔になるが、右胸心の男性を循環器内科に紹介したがすぐに私の外来に戻ってきた。どうしたのかと尋ねると、「内科の先生は私の左胸に聴診器を当てて、“変わりありませんか”と聞かれたので、この先生で大丈夫かと思ってしまいました」とのことであった。右胸心は心疾患がなくても5000人に一人とも言われているが、心臓の位置は先天性心疾患監事に内臓錯位が合併しているかどうかを知る上でも大事である。心臓の位置の確認および心臓の大きさを知るには心尖拍動(長さや圧)が参考になる。胸部の視診や触診も大切になる。
圧は生理学、長さは形態学、時間はリズムとの考え方にも触れる。