The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演

カテーテル治療

一般口演33(III-OR33)
カテーテル治療 2

Sat. Jul 7, 2018 2:00 PM - 3:00 PM 第3会場 (302)

座長:大月 審一(岡山大学病院 小児循環器科)
座長:矢崎 諭(榊原記念病院 小児循環器科)

[III-OR33-03] More aggressive transcatheter occlusion of PDA~Amplatzer Vascular PlugII(AVPII)を使用したカテーテル閉鎖術の検討~

森藤 祐次, 鎌田 政博, 中川 直美, 石口 由希子, 岡本 健吾 (広島市立広島市民病院 循環器小児科)

Keywords:PDA, カテーテル治療, AVPII

【緒言】体格の小さい乳児PDAへのカテーテル治療では, 留置デバイスによる周囲血管への突出が主な問題となる. 我々はADO留置により下行大動脈(dAo)のcobra head変形を来した乳児例を経験したことで, 同様の状態が危惧される治療適応症例にはAVPIIを主に使用してきた.
【目的】AVPIIによるPDAカテーテル治療の有効性と治療に伴う注意点を明らかにする.
【対象/方法】 2015年11月からAVPIIで閉鎖を試みた小児PDA11例/12件を対象(うち閉鎖成功10例/件)とし, (1)月齢, (2)体重(kg), (3)Qp/Qs, (4)Krichenko分類, (5)PDA 最小径(MLD, mm):AngioでのMLD(A-MLD), およびエコーでの収縮期/拡張期MLD変化率(s/d-MLD Ratio)とA-MLDとの比較 , (6)使用AVPIIサイズ, (7)アプローチ法, (8)合併症, (9)治療断念2件の理由, (10)左肺動脈(LPA)へのデバイス突出度評価のために[(使用AVPIIサイズ径)-(Pulmonary-ampulla)]/LPA径比,をそれぞれ後方視的に調査.
【結果】(1)med.4.5(1-18), (2)med.4.8(2.6-9.1), 全例体重増加不良, (3)med.2.6(1.1-6.3), (4)A:5, C:7, (5)A-MLD:med.3.7(2.0-5.4), s/d-MLD Ratio:med1.3(1.1-1.6), A-MLDに比べエコー収縮期MLDはmed.0.6mm(-0.2~1.8mm)太く計測. (6)6mm:1, 8mm:9, サイズ径/PDA-MLD比=med.2.5(1.6-4.0), (7)Anterograde:8, Retrograde:4(うち,体重<4kg成功3件含む), (8)遺残短絡残存:1, mild LPAS:2, 血管閉塞:なし (9)前者はAo discがdAoに比し大きく変形で断念(後日PDA縮小に伴い再試技で成功), 後者はAo狭窄/LPA閉塞で断念, (10)med.0.2(0~0.8), 断念した1件含むLPAS 3件>0.6であった.
【考察/結論】AVPII導入により, これまで閉鎖困難だったLarge PDAを有する乳児例への適応が広がった. サイズ決定の際には心周期に伴うPDA径変化やPulmonary-ampulla/LPAサイズを念頭に置くべきであり, 留置したデバイス形態/位置の確認を行いLPAS/脱落を起こさないように十分留意する必要がある.