[III-S14-01] はじめに
キーワード:先天性心疾患, 心不全, 予後
心不全治療薬はガイドライン上、血行動態改善薬と予後改善薬に分類されている。予後改善薬は一人一人の患者を診ていても効果が判定できないため、大規模臨床研究の結果に基づいて投与されるのが基本である。AHAのstatementでは先天性心疾患に関して予後改善薬には明らかな予後改善効果が認められず、投与するのであれば副作用に留意して使うように述べられている。実臨床では多くの患者さんに予後改善薬が投与されているが、このシンポジウムでは従来の研究結果をおさらいした上で、使う意義、怖い副作用についてディスカッションを行う。そのはじめに、先天性心疾患における心保護薬の立ち位置について簡単に述べる。