The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

内科系 その他

ポスターセッション02(P02)
内科系 その他

Thu. Jul 5, 2018 6:00 PM - 7:00 PM ポスター会場 (311+312+313+315)

座長:橋本 郁夫(富山市民病院)

[P02-05] データの変化をとらえる診療支援システムを用いた、心不全の予測

若宮 卓也1, 野木森 宜嗣1, 加藤 昭生1, 小野 晋1, 金 基成1, 柳 貞光1, 上田 秀明1, 狩野 佑介2, 杉山 真哉2 (1.神奈川県立こども医療センター 循環器内科, 2.キヤノンメディカルシステムズ株式会社 研究開発センター)

Keywords:診療支援システム, 予測モデル, 心不全

【背景】先天性心疾患患児の予期せぬ突発的な病状急変に遭遇する事は稀ではない。後から、病状やカルテを振り返ればその前兆を認めていることもあるが、実際にはその場では気付けないことも多々ある。その一つの原因として、基準値が高い小児データの分析では、生データの表示では変化が見えづらいことが挙げられる。【目的】先天性心疾患患児において、バイタルデータなどの変化から心不全を予測すること。【方法】2015年1月から2017年12月までに当院で急変をし、ECMO管理等を受けた22人、生後2ヶ月以内にBT shunt術を行った患者36人、生後1ヶ月以内に肺動脈絞扼術を施行した56人を対象とした。心不全の予測は、キヤノンメディカルシステムズ株式会社と共同開発している診療支援システムを用いる。同社の診療支援システムは、一画面で胸部レントゲン像、薬物の使用量、in-outバイタルバランスが閲覧することが可能である。また、データの変化率の表示や、 バイタルデータおよび 血液検査の箱ひげ図(1 週間~1 ヶ月間ごと)を表示し、その箱ひげ図同士の有意差検定結果を表示することも可能である。1、「BT shuntまたは、肺動脈絞扼術前の1週間」および「それ以前の1週間の期間」の間、2、「ECMO管理導入前の1週間」および「それ以前の1週間の期間」の間でのパラメータ(バイタルや血液検査など)有意差検定を実施し、有意差が出た患者およびパラメータで回帰モデル(重回帰や自己回帰)を作成する。診療支援システムでこのモデルを実行し、急変や心不全の早期発見に繋がるかを評価する。【考察】従来の経過表では検出困難であった、急変の前兆を補足し得る、支援システムを用いる事により、今まで発見が遅れてしまっていた急変や心不全が予測可能になり、それに対して対応することで急変を回避することを期待する。