[P16-01] Cantrell症候群にDORV,AS,hypo archを合併した1例に対する外科治療経験
Keywords:Norwood, Cantrell, 外科治療
【はじめに】Cantrell症候群にDORV subaortic VSD,SAS,AS,hypo archを合併した症例に生後1日で外科的介入した経験について報告する.【症例】1生日男児,胎児診断症例.選択的帝王切開で出生,体重2616g. 胸骨下部は欠損,左室心尖部は瘤状に皮膚に覆われ突出,体表から拍動を確認できた.UCGではSAS(+),AV4.1mm,AAo4.3mm,transverse2.4mm,isthmus2mmでLCCAまで逆行性血流.右室は小さめでFontan candidate.臍上部の皮膚は欠損.lipoPGE1投与開始後, 高肺血流傾向で窒素吸入療法開始.心臓脱を胸腔内に移動するには生後早い方が心臓の適応が得られやすいと考え,1生日に介入する方針とした.【手術】Norwood手術(4mm RV-PA)施行.皮膚切開は胸骨前は正中で,胸骨欠損部は右肋骨弓に沿った.体外循環前に心臓脱部分を剥離,左開胸し心膜を横隔神経手前まで切開,横隔膜を心嚢左縁まで肋骨弓から切離し左室瘤を左胸腔に移動.人工心肺は2本送血(BCA+DAo),2本脱血(SVC+IVC)で確立,肺動脈送血による肺保護併用.臍上部の皮膚は余剰部分を切除し閉鎖。手術時間341分,人工心肺時間208分,大動脈遮断時間74分,最低体温28.7℃. 5POD delayed sternal closure,右室前面は0.4mm ePTFE sheetで被覆.【考察】低体重,新生児早期のためbil.PABは選択されうる術式だが,手術回数を減じるため,SAS+CoAによる上半身血流低下の懸念のため,大血管軸の回転により心臓stress軽減のため,Norwood手術を選択.胸骨欠損のためconduitが皮膚直下に晒される危険にも関わらず、行動態的優位性のためRV-PAを用いた.