[P31-01] 新生児期早期にカテーテル治療を要した重症先天性心疾患症例の予後-胎児診断に基づく治療戦略の重要性-
キーワード:胎児診断, カテーテル治療, ハイブリッド治療
胎児診断、カテーテル治療【背景】新生児重症心疾患症例の予後は未だ不良である。詳細な胎児診断に基づく治療戦略が救命に不可欠である。当院では新生児期にカテーテル治療を行い、集中治療や外科的介入を行ってきた。【目的】2012年8月以降に新生児期にカテーテル治療を行った新生児重症心疾患症例の予後の解析。【目的】対象は、新生児期にカテーテル治療を要した新生児重症心疾患症例40例。内訳は、大血管転位14例、卵円孔高度狭窄ないし閉鎖を伴う左心低形成症候群7例、純型肺動脈閉鎖5例、無脾症、単心室、肺静脈還流異常、高度肺静脈狭窄4例、新生児重症肺動脈弁狭窄3例、Taussig Bing奇形2例、新生児重症大動脈弁狭窄、心内膜繊維弾性症EFE2例、共通房室弁、第動脈弁下狭窄、大動脈縮窄2例。胎児診断例は32例(80%)。死亡例は7例(18%)で非胎児診断例は2例。経皮的心房中隔裂開術BAS17例、肺静脈狭窄解除目的ステント留置4例、肺動脈弁穿破、肺動脈弁バルーン拡大術PTPV5例、PTPV3例、ハイブリッド手術中の心房中隔ステント留置3例、ハイブリッド手術中の大動脈弁バルーン拡大術PTAV2例、逆行性大動脈縮窄部にステント留置2例、動脈管開存ステント留置2例、心房中隔ステント留置1例、PTAV1例。手技の完遂し得なかったのが、BAS1例、心房中隔ステント留置1例。【考察および結論】新生児重症心疾患症例でも救命が期待できるようになってきたものの、胎児診断に基づく治療戦略の構築が重要である。ハイブリッド手術やステント留置術は、短期、中期予後の改善には不可欠である。