The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

川崎病・冠動脈・血管

ポスターセッション33(P33)
川崎病・冠動脈・血管 2

Fri. Jul 6, 2018 6:00 PM - 7:00 PM ポスター会場 (311+312+313+315)

座長:勝部 康弘(日本医科大学武蔵小杉病院 小児科)

[P33-04] 川崎病におけるガンマグロブリン不応例の予想因子の検討

平海 良美, 原 茂登, 深尾 大輔, 吉田 晃 (日本赤十字社和歌山医療センター 小児科)

Keywords:川崎病, Neutrophil-to-Lymphocyte ratio, Platelet-to-Lymphocyte Ratio

【背景】川崎病に対するガンマグロブリン(γG)投与は確立された治療法であるが、約10%に不応例を認めスコア分類より不応例の予想を行っている。最近the Neutrophil-to-Lymphocyte ratio(NLR),Platelet-to-Lymphocyte Ratio(PLR)が炎症性疾患や冠動脈病変のリスク因子として評価され、川崎病においても不応例の判定に有用ではないかと考えられている。【目的】当院の川崎病症例においてγG不応(N)群の治療前因子を検討する。【方法】2012年から2017年に入院した川崎病症例を後方視的に検討した。症例は193例で男児127例、女児66例。月齢は30±25ヵ月, 体重は11.4±4.9Kg。全例にγG2g/Kgが投与された。γGを2回以上投与された症例を不応群、反応例をR群とした。N群で2nd line反応例(2ndR)群、不応例(2ndN)群とした。【結果】R群156例(男88:女68)、N群35例(男25:女10)。2ndR群18例、2ndN群17例。以下R群:N群;月齢、体重に有意差なし。好中球数(8937±4066、11660±5576、p<0.01)、リンパ球数(3058±2305、1680±1465、p<0.01)、血小板数(34.15±8.6、28.0±8.2、p<0.01)、アルブミン(3.6±0.35、3.4±0.4、p<0.05)、総ビリルビン(0.60±0.6、0.70±1.0、p<0.05)、CRP(6.6±4.8、8.62±4.4、p<0.05)、NLR(2.53±4.49、5.68±7.56、p<0.01)、PLR(111.5±83.2、149.5±107.6、p=0.05)。2ndR群と2ndN群ではγG投与前は2ndN群でアルブミンが有意に低く、γG投与後では2ndN群でWBC、好中球数、CRP、NLRが有意に高く、アルブミンが有意に低かった。【結論】当院における川崎病N群では有意に好中球が増加し、リンパ球が少なく、血小板が少ない。アルブミンが低く、CRPが高く、総ビリルビン値が高い。NLRが有意に大きくPLRも大きい傾向があった。また、2nd line治療後WBC、好中球数、CRP、NLRが高く、アルブミンが低いと血漿交換を含めた3rd line治療が行われていた。