[P34-02] 心房中隔欠損症のデバイス閉鎖における透視計測の意義
Keywords:心房中隔欠損症, カテーテル, インターベンション
【背景】心房中隔欠損症経皮的閉鎖術のデバイスサイズ選択の際、通常経食道エコーあるいは心内エコー(ICE)による計測値を用いるが、画角の制約やプローベと心房中隔の位置関係から正確な計測が難しい場合がある。透視による計測とICEによる計測の関係を検討した。【方法】2016年12月から2017年12月までに経皮的心房中隔欠損症閉鎖術を施行した連続38例においてICEでの計測と透視画像での計測値の比較を行った。透視画像は正面(AP)側面(LT)でサイジングバルーンのwaistの距離をstop flow/stretchで計測した。Speamanの相関係数、Bland-Altman解析を行った。値は中央値[四分範囲]で示す。【結果】男性14名(36%)、年齢30[8-65]歳、肺体血流比 2.2[1.8-2.6]。欠損径13.0[10.5-15.0]mmで拡大幅はstop flowで+3.0[2.0-4.8]mm、stretch で+4.0[2.3-4.5]mm。stop flowの計測はICE16.0[12.0-19.2]mm、AP 16.5[12.2-19.0]mm、LT14.3[10.3-14.8]mm。相関係数rはAP0.98、LT0.99、Bland-Altman解析ではICEとAPの差の平均-0.5mm、range of agreementは-3.8~2.8mm、Stretchでは差の平均-0.8mm、range of agreementは-3.5~1.9mmであった。【考察】透視画像は投影像であることからICE計測値よりやや小さい値をとることが多いが平均0.5mmであり許容できる。透視による計測は測定が客観的かつ簡便である。透視法による計測はTEE/ICEでballoon sizingの計測が困難な例への適用や留置デバイス(Amplatzer/Figulla Flex II)と留置形態(closed/A-shape)を考慮した適用が期待される。【結論】透視画像での計測値はICEに概ね一致しデバイス選択の根拠となりうる。