[P34-05] 動脈管開存におけるデバイス選択の検討:2DEによる術前計測は妥当性も含めて
Keywords:動脈管開存, ADO, coil
【背景】Amplatzer Duct Occuluder(ADO)導入により、動脈管(PDA)閉鎖ににおける選択肢は増えている。このため症例毎に適切なデバイス閉鎖が必要で、2D心エコー(2DE)による術前評価による準備も重要と考える。【目的】PDAデバイス閉鎖におけるデバイス選択の現状2D心エコー(2DE)による術前計測の妥当性を検討した。【対象】国立成育医療研究センターにてADO使用が可能となった2011年5月~2017年12月にデバイス閉鎖した連続41例(男17女24・年齢5ヶ月~16歳)を対象に診療録から後方視的に検討した。【結果】PDAの形態からのADO留置はtypeA 21/25例(84%),typeE 3/16例(19%)とtypAはADOが多く、typeEはcoilが多い。ADO(typeA)における2DEによるPDA最小径(2DE)2.3(1.6-4.1)mm,AoGによるPDA最小径(AoG) 2.25(1.64-4.6)mmで最小径2mm未満の症例は2DEで3例,AoGで4例認めた。typeEでのADOは2DE 2.6(2.3-3.4)mm,AoG 2.7(2.1-3.7)mmであった。Device size 10/8:2(2DE:4,4.1,AoG:4.6,4.8), 8/6:7(2DE:2.5,AoG:2.8),6/4:6(2DE:2.15,AoG:2.05),5/4:9(2DE;2.0,AoG:2.1)と大きめのPDAでは、2DEで過小評価する傾向があった。CoilはtypeEでは2DE :1.7(1.2-2.2)mm,AoG :1.15(0.7-1.9)mmと2DEで過大評価される傾向があったが、AoGで2mm以上の症例はなかった。type Aでは全例で最小径1.5mm未満であった。いずれの症例も遠隔期での遺残短絡なし。【結語】PDA(type A)では最小径2mm未満でもAmpullaが十分であればADO留置が適当と考えられる症例がある。PDA(type E)は細長いAmpillaを有し、肺動脈側に狭窄もあり、 Flipper coil塞栓に適しているが、type Eでも最小径2mm以上の症例ではADOで閉鎖可能である。