The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

心血管発生・基礎研究

ポスターセッション45(P45)
心血管発生・基礎研究 2

Sat. Jul 7, 2018 1:00 PM - 2:00 PM ポスター会場 (311+312+313+315)

座長:古道 一樹(慶應義塾大学医学部 小児科学 )

[P45-01] in situ tissue regenerationを応用した心臓修復パッチの小児領域での新規開発・実用化への取り組み

根本 慎太郎1, 小西 隼人1, 島田 亮1, 鈴木 達也1, 勝間田 敬弘1, 山田 英明2, 伊東 雅弥3 (1.大阪医科大学 医学部 胸部外科, 2.福井経編興業株式会社, 3.帝人株式会社)

Keywords:医療機器開発, 組織再生, 治験

【背景】わが国では小児領域でのクラスIII・IV新規医療機器の実用化・事業化(開発・治験・承認)が立ち遅れている。承認までの多大な労力・費用の一方で、小児領域の特徴である多品種少量生産となる低い採算性、そして対象疾患の疫学情報提供体制や医療機関での小児治験実施体制の不十分性が開発企業の参入に厭世観を与えている。これに対し平成26・27年に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)科学委員会が専門部会を設置し、医療機器の小児への適応評価のあり方に関する論点と留意点を提示し、本学会臨床試験委員会が平成27年から開発企業、PMDA、小児治験ネットワークと連携する治験推進活動を開始した。われわれは開発当初からこの”出口“を意識し、“医療機器製造販売業者”大手企業、“医療機器製造業者”ものづくり中小企業とのコンソーシアム体制を組み、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による事業化促進委託・補助事業を活用し新規手術材料の開発を進めている。【方法】・【結果】“術後遠隔期の埋植材料劣化が原因の再手術の回避“を目的にin situ tissue regenerationを応用した製品開発を各プロジェクトチーム(技術開発、知財、非臨床・薬事・安全、販売、品質保証)で同時展開し、事業化計画の逐次達成を行ってきた。各種物性評価と動物埋植モデルによる生物学的評価によるコンセプト検証を重ね候補製品仕様を決定した。医薬品医療機器等法で要求されるGLP基準非臨床試験の実施、QMS対応の原材料調達・製造体制を確立した。同時に国際特許取得のためPCT出願・各国移行を行った。PMDAおよび本学会臨床試験委員会と相談を開始し、GCP基準対応の臨床試験(治験)実施への検討を開始した。【結語】開発コンソーシアム、PMDA, および本学会臨床試験委員会の協力を得て、速やかな治験実施・申請・承認を目指している。