[P56-02] MRI対応型ペースメーカーおよびICD植込み成人先天性心疾患に対して心臓MRIを施行した2症例
Keywords:成人先天性心疾患, MRI対応型デバイス, アーチファクト
【背景】成人先天性心疾患患者においては、難治性不整脈や高度房室ブロックが問題となり、ペースメーカーやICD植込みの適応となることが多く見受けられる。これらのデバイス植込み患者に対してMRI撮像は禁忌であった。近年MRI対応型のデバイスの登場によりMRI撮像が可能になったが、アーチファクトの発生が危惧されている。今回、MRI対応型ペースメーカーおよびICDを植込みした2症例に対して、心臓MRIを撮像したので報告する。
【症例1】55歳女性、診断はファロー四徴症、6歳時に心内修復術を施行された後、しばらく外来受診が途絶えていたところ、52歳時より心房細動が出現した。重症三尖弁閉鎖不全による右心不全があり、53歳時に三尖弁形成術とMAZE手術を行った。術後に洞機能不全による徐脈頻脈を認めたため、54歳時にMRI対応型のペースメーカー植込み術を行った。55歳時に三尖弁閉鎖不全の増悪による右室機能評価のために心臓MRIを施行した。アーチファクトの影響を受けずに良好な画像を得ることが出来た。
【症例2】41歳男性、診断は両大血管右室起始症、6歳時にラステリ手術を施行された後、38歳時に誘因なく動悸が生じ心室細動を発症した。三尖弁閉鎖不全と肺動脈狭窄による右心不全があり、再ラステリ手術を行ったが心室頻拍・細動を繰り返したため、MRI対応型のICD植込み術を追加で行った。40歳時に右室流出路狭窄が疑われために心臓MRIを施行した。広範なアーチファクトの影響を受け良好な画像を得ることが出来なかった。
【結語】MRI対応ペースメーカー植込み術後患者に対して、心臓MRIを施行し右室機能評価を正確に行うことが出来た。MRI対応ICD植込み術後患者に対しては、通常のシネ撮像法(steady-state free precession; SSFP)よりアーチファクトを低減することが出来るFLASH(fast low-angle shot)法も用いたが、アーチファクトの影響を強く受け、心臓MRIにて正確な右室機能評価を行うことが出来なかった。
【症例1】55歳女性、診断はファロー四徴症、6歳時に心内修復術を施行された後、しばらく外来受診が途絶えていたところ、52歳時より心房細動が出現した。重症三尖弁閉鎖不全による右心不全があり、53歳時に三尖弁形成術とMAZE手術を行った。術後に洞機能不全による徐脈頻脈を認めたため、54歳時にMRI対応型のペースメーカー植込み術を行った。55歳時に三尖弁閉鎖不全の増悪による右室機能評価のために心臓MRIを施行した。アーチファクトの影響を受けずに良好な画像を得ることが出来た。
【症例2】41歳男性、診断は両大血管右室起始症、6歳時にラステリ手術を施行された後、38歳時に誘因なく動悸が生じ心室細動を発症した。三尖弁閉鎖不全と肺動脈狭窄による右心不全があり、再ラステリ手術を行ったが心室頻拍・細動を繰り返したため、MRI対応型のICD植込み術を追加で行った。40歳時に右室流出路狭窄が疑われために心臓MRIを施行した。広範なアーチファクトの影響を受け良好な画像を得ることが出来なかった。
【結語】MRI対応ペースメーカー植込み術後患者に対して、心臓MRIを施行し右室機能評価を正確に行うことが出来た。MRI対応ICD植込み術後患者に対しては、通常のシネ撮像法(steady-state free precession; SSFP)よりアーチファクトを低減することが出来るFLASH(fast low-angle shot)法も用いたが、アーチファクトの影響を強く受け、心臓MRIにて正確な右室機能評価を行うことが出来なかった。