第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

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働き方改革セッション

働き方改革セッション(I-DJK)

Thu. Jun 27, 2019 10:30 AM - 11:30 AM 第4会場 (中ホールA)

座長:坂本 喜三郎(静岡県立こども病院)
座長:岩本 眞理(済生会横浜市東部病院こどもセンター)

[I-DJK-01] 日本小児循環器学会の現状と厚労省の医師の働き方改革の概要

岩本 眞理 (済生会横浜市東部病院こどもセンター 総合小児科)

Keywords:医師の働き方改革, 男女共同参画, ダイバーシティ

日本医学会では学会・大学・地域の男女共同参画にたいする取組を紹介しています。社会的な情勢をふまえ各学会は「女性が働く環境整備(男女共同参画の視点)」というステップを超えて「性別の区別なく働く環境整備(Diversityの視点)」に移行しており、主要テーマとして取り上げています。
日本小児循環器学会は小児循環器内科医と心臓血管外科医が主な会員で、取り扱う疾患の重症度・専門性が高く、多忙で時間外労働の多い医師が大半を占めます。忙しすぎてこれらの環境整備は遅れているというのが現実と考えられます。学会では2015年に男女共同参画部会をたちあげ、2016年学術集会における保育所設置、2018年学術集会における男女共同参画セッションの開催を開始しました。学会員医師の中で女性の割合は19%、専門医は17%にたいし女性の評議員は8%と低い割合です。男女共同参画活動として「女性会員が継続して活動できる・評議員が会員の男女割合と比例する環境整備」が必要な課題と思われます。
 一方、平成30年改正労働基準法が制定され、新時間外労働規制が2024年4月から適用されます。厚労省では医師の長時間労働の実態をふまえて、医師の労働時間短縮・健康確保と必要な医療の両立という観点から「医師の働き方改革に関する検討会」で2019年3月に報告書をまとめています。私たちは医療レベルを下げずにいかにして時間外労働を減らせるのか真剣に考えねばなりません。連続勤務時間制限・睡眠時間確保(最低1日6時間)・ワークライフバランス(仕事と生活の調和)・多様で柔軟な働き方の実現を目標に、対策としてチーム医療の推進・業務改善・タスクシフト・働きやすい環境つくりが提案されています。重要なのは医師のマネジメント改革で、病院や診療科のトップの意識改革の必要性が早急に求められています。