[I-DJK-03] 産婦人科学会の取り組み、働き方改革を中心に
キーワード:医師の働き方, 変形労働時間制, 子育て医師の活躍
医師の働き方改革という言葉が叫ばれて久しいが、各病院・診療科の足並みが揃っているとは言いづらい。
今回は、産婦人科学会の取り組みを中心に、医師の働き方改革について検討する。産婦人科学会は、若手産婦人科医の約7割が女性医師、産科の夜勤は産婦人科医だけが可能であるという診療科の特殊性があり、より良い働き方改革が急務な診療科の一つである。また、産婦人科専攻医が過労死するという悲しい出来事を経験し、日本産科婦人科学会医療改革委員会委員長の海野信也先生を中心に活動を行なってきた。具体的には、「医師の働き方改革に関する検討会」への意見や要望を述べたり、男女共同参画ワークライフバランス改善委員会が毎年学会シンポジウムで「イクボス」や多様な働き方について議論する時間を作っている。
実際に、医師の時間外労働で最もインパクトがあるのは「夜勤の回数」である。日本産婦人科医会勤務医部会アンケートでは、産婦人科医の宿直が5.6回と労働基準法で定められている4.3回を超える状況となり、他診療科と比較しても、最も多い診療科の一つである。夜勤回数を減らすには、夜勤のできる人間を増やす必要があり、分娩施設の「重点化」が必要となる。そして、もう一つは「変形労働時間制」の導入である。変形労働時間性によって、労働時間を繁忙日に配分できる仕組みであり、具体的には夜勤で16時間勤務を行い、翌日日勤を行わずに帰宅した場合には、時間外労働時間の16時間を日勤で帰宅して減った8時間分を減じることで、時間外労働を8時間に短縮する方法である。しかし、夜勤明けに帰宅する場合には日勤の医師は常にマイナスとなるが、そこを補完してくれる強い味方が育児や介護で夜勤の難しい医師である。タスクシフトなど色々な手法があるが、医師の多様な働き方を認め、それに伴う不公平感がないようにイクボスが現場を調整し、誰もが自分らしく勤務できる環境作りをみんなで考えたい。
今回は、産婦人科学会の取り組みを中心に、医師の働き方改革について検討する。産婦人科学会は、若手産婦人科医の約7割が女性医師、産科の夜勤は産婦人科医だけが可能であるという診療科の特殊性があり、より良い働き方改革が急務な診療科の一つである。また、産婦人科専攻医が過労死するという悲しい出来事を経験し、日本産科婦人科学会医療改革委員会委員長の海野信也先生を中心に活動を行なってきた。具体的には、「医師の働き方改革に関する検討会」への意見や要望を述べたり、男女共同参画ワークライフバランス改善委員会が毎年学会シンポジウムで「イクボス」や多様な働き方について議論する時間を作っている。
実際に、医師の時間外労働で最もインパクトがあるのは「夜勤の回数」である。日本産婦人科医会勤務医部会アンケートでは、産婦人科医の宿直が5.6回と労働基準法で定められている4.3回を超える状況となり、他診療科と比較しても、最も多い診療科の一つである。夜勤回数を減らすには、夜勤のできる人間を増やす必要があり、分娩施設の「重点化」が必要となる。そして、もう一つは「変形労働時間制」の導入である。変形労働時間性によって、労働時間を繁忙日に配分できる仕組みであり、具体的には夜勤で16時間勤務を行い、翌日日勤を行わずに帰宅した場合には、時間外労働時間の16時間を日勤で帰宅して減った8時間分を減じることで、時間外労働を8時間に短縮する方法である。しかし、夜勤明けに帰宅する場合には日勤の医師は常にマイナスとなるが、そこを補完してくれる強い味方が育児や介護で夜勤の難しい医師である。タスクシフトなど色々な手法があるが、医師の多様な働き方を認め、それに伴う不公平感がないようにイクボスが現場を調整し、誰もが自分らしく勤務できる環境作りをみんなで考えたい。