第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

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一般口演

その他

一般口演18(I-OR18)
その他 2

Thu. Jun 27, 2019 4:40 PM - 5:30 PM 第7会場 (204)

座長:三浦 大(東京都立小児総合医療センター 循環器科)
座長:片山 博視(大阪医科大学 小児科)

[I-OR18-04] 小児循環器専門医に導くための男女共同参画とキャリア支援

岡崎 三枝子1,2, 山田 俊介2, 豊野 学朋2 (1.秋田大学医学部附属病院 総合臨床教育研修センター, 2.秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻機能展開医学系小児科学講座)

Keywords:男女共同参画, キャリア支援, 小児循環器専門医

【はじめに】小児循環器医としての勤務が長くなるにつれ、小児科学会・小児科地方会等の男女共同参画関連企画や、所属大学での医学部学生に対するキャリア教育においてロールモデルの一人として講義する機会を頂くようになった。さらに小児循環器診療と兼務する形で、2019年4月より医学生に対する男女共同参画講義・キャリア教育ならびに女性医師支援担当職員として採用された。そこで、小児循環器分野におけるキャリア形成支援と今後の課題について考察した。【男女共同参画の取り組み】産前産後休暇・育児休暇取得、時短勤務など制度の完備、院内保育所の整備・当直免除等の復帰後支援など、主として妊娠・出産・育児をサポートする支援が充実してきている。これらは女性医師の離職防止に大きな役割を果たしており必須の制度と考える。但しこれらのみではその後のキャリアアップの道筋を見渡すことができない。【小児循環器分野におけるキャリア支援】小児循環器専門医を取得するまでに卒業後8~10年間の研修・修練期間が必要である。その期間は男女に関わらずライフステージが大きく変化する年代であり、それらを加味した具体的なキャリア支援が必要と考える。例えば、学会で修練課程における具体的かつ段階的な到達目標を設定し、修練医が各々のライフステージのなかで実現可能な到達目標を選択、さらにそれを達成した際、小児循環器専門医取得に至る道のりのどのあたりに自分が位置するのか見える化する、などである。仮に専門医取得を途中でやめたとしても、到達したスキルや能力が一般小児科診療でどのように生かせるのかがわかるとさらに良い。【今後の課題】ライフステージの中で先の見えない困難な状況に陥ると、修練の継続や専門医取得がさらに困難に見え、目標を見失う。そのような状況を回避できるような、小児循環器専門医取得へのキャリア支援が必要である。