[I-P18-02] 複数セッションを要したアブレーション患者の検討
キーワード:アブレーション, 難治例, 小児
背景:アブレーションの進歩に伴い、複雑な不整脈の症例でも良好な成績を得られるようになってきた。しかし少数であるが複数セッションを要する症例がある。今回複数セッションを要した症例について検討した。方法:2014年4月から2019年1月までにアブレーションを施行した65例、72セッションを後方視的に検討した。年齢は平均11歳、治療した不整脈はWPW症候群31例、房室結節回帰性頻拍6例、心房頻拍16例、心室期外収縮(PVC)/心室頻拍12例であった。併存する心疾患は先天性心疾患14例、心筋症5例、チャネル病1例であった。結果:65例中複数セッションを行った症例は6例(9%)であった。複数副伝導路2例、うち1例は4本の副伝導路を有し、左心耳副伝導路も含まれていた。ヌーナン症候群・肥大型心筋症に合併した心房頻拍1例で4回のセッションを施行したが不応で薬物治療を行っている。生後3か月の修正大血管転位に合併するWPW症候群1例、2nd sessionは外科的アブレーションをダブルスイッチ手術時に施行した。心筋症、WPW症候群・torsade de pointes (TdP)の1例。2nd sessionでTdPのトリガーとなるPVCに対してアブレーションをLVAD装着下で行った。フォンタン術後の心房内回帰性頻拍1例。2ndセッションは1st sessionとは異なる回路であった。結語:複数回のセッションを要する患者は少数ながら存在する。複数副伝導路、体格が小さい患者、心筋症・フォンタン患者の成績の向上が今後の課題である。