[II-P42-01] CMR導入時における3次元画像とダブルコンソールを用いた撮像断面設定の有用性
Keywords:心臓MRI, 位置決め, 教育
【背景】CMRは小児循環器領域において血行動態の把握に優れた方法である。しかし,CMRの導入にあたっては,特有の撮像法・検査時間の長さ・適切な撮像断面設定の困難さなどが問題となり,さらにはCMRの普及が滞る要因ともなっている。当院では3次元画像とダブルコンソールを用いた撮像断面設定法(3次元定位法)を考案し,検査時間の適正化と断面設定の簡便化を図った。【目的】CMR導入時における3次元定位法の有効性について検討すること。【対象と方法】2009年1月から2013年12月までの間に当院でCMRを行った250例について後方視的に検討を行った。3次元定位法導入前後の2群に分類し比較検討を行った。また,Fallot四徴症術後症例について検査時間の比較検討を行った。【結果】導入前は97例(12.7±6.3歳),導入後は153例(14.0±6.8歳)であり,うち単心室修復症例が導入前は7例,導入後は18例と導入前後で増加を認めた。Fallot四徴症術後症例について,検査時間は導入前76.8±19.0分,導入後69.1±37.4分と短縮を認めた。【結論】3次元定位法は,撮像時間の適正化と断面設定の簡便化を可能とし,CMR導入の困難さを解消するとともに,その客観的な手法から教育効果も期待できる。