第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

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ポスターセッション

その他

ポスターセッション71(II-P71)
その他 2

Fri. Jun 28, 2019 5:30 PM - 6:30 PM ポスター会場 (大ホールB)

座長:東 浩二(千葉県こども病院 循環器内科)

[II-P71-05] 心臓病の子どもを守る会・サマーキャンプの活動

二瓶 浩一1, 小林 宗光2 (1.東邦大学医療センター大橋病院 小児科, 2.桜町病院 小児科)

Keywords:キャンプ, 心臓病, ボランティア

【目的】東京都心臓病の子どもを守る会が主催する療育サマーキャンプは昨年で41回を重ねた。このキャンプに2014年から定期的に参加し5年が経過したことを機会にその活動について総括する。
【キャンプの実際】キャンプは毎年8月に2泊3日の日程で、ここ15年ほどは同じ山梨県の民宿を利用して行われてきた。参加者は患者さんとご家族、主催者側も含めた多数のボランティアの方々、そして医療スタッフという構成で総勢70-80名ほどである。疾患はチアノーゼ性心疾患が主体で、FontanやRasteli術後あるいは姑息手術後で根治手術待機中、また心筋症や心疾患は軽症ながら基礎疾患を有した方などが主な参加者である。2泊3日の内容は、初日はほぼ移動に費やされ当日の夜に自己紹介、花火大会が行われる。2日目は地元の農家の方の善意による農場体験、小川を堰き止めての鱒つかみ、お昼は流しそうめんと鱒のお味噌汁など、午後はスイカ割り、そして夕食後にはキャンプファイヤーと続き盛りだくさんである。毎晩9時前後から成人した患者さん、会のスタッフやご家族の方達との話し合いが0時前後まで行われるのが通例である。
【考察】以前はキャンプ中に体調不良で救急搬送された話などもあったようだが、幸いここ数年は大過なく行われている。主催者側の高齢化、ボランティアへの依存比率が高いことなどいくつか問題点も見られるが、夜も子供の病状が心配で安眠できなかった患者さんのご家族が不安を共有し安心していただけたり、成人した参加者がキャンプで旧交を深め新たに病気に向き合ってゆく姿勢を見せてくれるなど評価できる点は多々ある。私たち医療従事者が患者さんと生活を共にしながら寄り添い語り合える本キャンプの意義は大変大きく、今後さらに参加しやすい環境整備などを進めるべきと考察した。