第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム7(II-S07)
Extra-cardiac TCPC 20年の総括と次の10年への提言:基本術式となったExtra-cardiac TCPCを改良するための検証

2019年6月28日(金) 08:30 〜 10:00 第1会場 (特別会議場)

座長:坂本 喜三郎(静岡県立こども病院)
座長:山岸 正明(京都府立医科大学 小児心臓血管外科)

[II-S07-01] Extra-cardiac TCPCとその他のFontan術式の長期予後

稲井 慶 (東京女子医科大学心臓病センター 循環器小児・成人先天性心疾患科)

キーワード:Fontan, TCPC, outcome

Fontan手術が施行されてすでに50年近い歴史が経過した。本手術は単心室型血行動態患者のNatural courseを劇的に改善させたといえるが、その反面、現在ではおおくの遠隔期合併症が明らかになり、それらを乗り越えるべくさまざまな治療戦略が検討されている。この間術式自体も様々な工夫がなされてきた。現時点では大別して以下の4つの術式が存在する。①心房肺動脈吻合(APC)Fontan ②Intra-cardiac TCPC(Lateral Tunnel) ③Extra-cardiac TCPC ④Bjorkなどのその他の術式、である。さらに予後を語る上ではAPCやLateral tunnel、Bjorkからextra-cardiac TCPCへのconversion症例も視野にふくめる必要がある。今回はこれらの術式における長期予後を、当施設データ、日本における他施設共同研究でのデータおよび世界各国からの報告をもとに検討する。