第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

特別講演

特別講演(II-SL)

2019年6月28日(金) 14:10 〜 14:50 第1会場 (特別会議場)

座長:住友 直方(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)

[II-SL-01] 「成育基本法」が目指すもの

三ツ林 裕巳 (衆議院議員)

わが国では急速に少子高齢化が進んだために、子どもの健全な育成を保障するための社会的施策が立ち遅れ、安心して子どもを生み育てることができる母子保健医療体制の充実や子育て支援のための社会環境の整備が喫緊の課題である。
 
母子保健行政の縦割りを解消し、子育てを孤立させず、子どもが心身ともに健やかに育つことが保障される社会づくりのために、成育基本法が平成30年12月8日に参議院本会議において全会一致で可決成立されました。
生育基本法に向けてご尽力を賜りました、超党派の議員連盟(会長河村健夫衆議院議員)はじめ、日本医師会、日本小児科医会、日本産婦人科医会の多くの先生方に感謝申し上げます。
 
妊娠期の母親の家庭支援に始まり、出産後の成長過程における切れ目のない支援が保障される社会を形成することは極めて重要な国家的課題であり基本的施策として、
・生育過程にある者及び妊産婦の医療・保険に関する支援
・生育過程における心身の健康等に関する教育及び普及啓発
・予防接種等に関する記録の収集等に関する体制整備
・生育過程にある者の死亡の原因に関する記録の収集等に関する体制整備
・調査研究等
を基本法の骨子と致しました。
 
未来を担う子供の健やかな成長を社会全体で支援することが少子化対策を一層強化するものと考えます。
本法の制定は大きな一歩でありますが、今後政府において実効性のある施策の確実な実現を求めていくとともに貴学会のご指導をお願い致します。