第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

Presentation information

一般口演(多領域専門職部門)

患者教育・プレパレーション

一般口演(多領域専門職部門)2(II-TRO02)
患者教育・プレパレーション

Fri. Jun 28, 2019 3:50 PM - 4:50 PM 第4会場 (中ホールA)

座長:宗村 弥生(山梨県立大学 看護学部)
座長:宗川 一慶(榊原記念病院 看護部)

[II-TRO02-06] 心臓カテーテル検査のプレパレーション実施率向上への取り組み

安保 小百合, 森貞 敦子, 岩部 汐李 (倉敷中央病院 小児病棟)

Keywords:プレパレーション, 心臓カテーテル検査, 看護師への取り組み

【背景】今回、病棟における心カテのプレパレーション実施率向上への取り組みを行ったので報告する。
【目的】心カテのプレパレーション実施率向上への取り組みの効果を明らかにする
【方法】研究対象:A病院の小児科病棟看護師看護師
データ収集方法:取り組み前後に心カテのプレパレーションに対する認識の質問紙調査を行った。取り組み前に1回目を実施し、その結果よりプレパレーションツールを作成した。知識向上のため勉強会を実施し、記録のフォーマットも作成した。2回目のアンケートは取り組み後に実施し、質問項目を2項目増やした。
分析方法:プレパレーションの実施状況、アンケートは内容を単純集計した。
倫理的配慮:所属施設の倫理審査委員会承認を得て実施した。
【結果】心カテ目的で入院した患者は16名であり、プレパレーション実施記録は、検査前日8名、当日5名、翌日4名であった。8名でツールが使用された。アンケートの回収率は、取り組み前71.4%、後は75%であった。プレパレーションが必要と考える年齢は、取り組み前は0~8歳、後は0~4歳であった。年齢別実施状況は、取り組み前後で2~3歳は5%から23.8%へ、4~7歳は45%から80.9%へ、8~12歳は80%から90.4%へ増加した。実施が困難な要因には、「他業務で忙しい」「時間が足りない」が取り組み前後で上位であった。取り組み後、「病棟の習慣がない」「ツールがない」「方法が分からない」は減少したが、「実施に時間がかかる」「毎日受け持ちが変わる」「患者の不安を助長する心配がある」は増加した。
【考察】今後は、プレパレーションを実践したことで生じた困難感に対し、解決につながる機会をもち、プレパレーションを日常の看護ケアとして浸透するよう働きかけていく必要がある。
【結論】勉強会やツールの提示を行い、プレパレーションの年齢別実施率は全年齢で上昇がみられた。