[III-PD07-04] 小児における脈波解析 -圧波形からわかること-
キーワード:脈波解析, 圧反射, 小児
成人において脈波検査は動脈スティフネス・血管年齢あるいは血管機能障害や心血管病のリスク評価を目的として行われている。しかし、小児において脈波解析により得られる各指標の特性・意義に関しては十分に検討されていない。指尖容積脈波の二次微分波形である加速度脈波は簡便な手法であり、機序を理解して使用すれば臨床的有用性は高い。成人においては中心血圧やaugmentation indexとの相関も良好であり、これらの検査の補填的検査法としても有用である。我々は加速度脈波を用いて大腿動脈からのアプローチによるカテーテル検査では、シース留置による新規圧反射が生じ生理的な中心血圧を記録できない可能性を報告した。小児における脈波解析は今後もその臨床的意義について検討が必要ではあるが、「明日からできる心血管機能研究」の可能性をもっている。大動脈修復術後症例での圧波形解析のデータに触れながら、小児の脈波解析の意義について述べたい。