The 56th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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デジタルオーラル

多領域(看護)

デジタルオーラル多領域専門職部門(II)02(TRP02)
多領域(看護)

指定討論者:井林 寿恵(京都府立医科大学附属病院)

[TRP2-5] 乳児期における心臓カテーテル後の床上安静0時間についての評価

中通 由衣, 堀川 茉優, 中原 綾子, 末永 奈保, 中島 由美子 (福岡市立こども病院 看護部)

Keywords:小児, 心臓カテーテル, 安静時間

乳児期における心臓カテーテル検査後の床上安静0時間についての評価【背景】これまで心臓カテーテル検査(以下、心カテ)後には穿刺部出血予防のために抑制帯を一定時間使用し、患児の体動を制限していた。検査後の「安静」には、患児の体動を単に制限するのではなく、身体を平静に保つことが重要となる。そのため昨年より心カテ後の床上安静を3時間から0時間にする取り組みを開始しており、今回その評価を行ったため報告する。【目的】本研究の目的は、心カテ後の床上安静0時間の取り組みの安全性について評価を行うことである。【方法】対象者は心カテを受ける座位・立位保持が未発達の1歳未満の患児。電子カルテより情報収集を行い、床上安静3時間の患児(3時間群)50名と0時間の患者(0時間群)50名を比較し、合併症の有無をカイ2乗検定で分析した。尚、院内倫理委員会の承諾を得て行った。【結果】3時間群と0時間群では出血の有無に有意差はなかった。3時間群は出血により圧迫時間の延長や再度のガーゼ交換が必要だったが、0時間群は臨床上問題のない程度の出血のみだった。抗凝固薬内服の有無に関わらず、床上安静時間と出血の有無では両群に有意差はなかった。追加鎮静を要した件数は0時間群の方が少なかった。【考察】乳児期は身体的・精神的な欲求が満たされることにより、基本的信頼感を獲得する時期であり、抱っこされたいなどの社会的刺激を必要とする。そのため、十分な観察とスキンシップを図ることで、患児の混乱を助長させず不穏状態を未然に防ぎ、床上安静0時間としても安全は得られたと考える。【結論】1歳未満の座位・立位が未発達の患児において、床上安静0時間に変更しても、安全・安楽に過ごすことができると考えられ、この取り組みは継続可能であると言える。