[TRP3-1] 心臓手術を受ける患児に対するハートチームによるプリパレーション支援効果の検証
キーワード:プリパレーション, 心臓手術, ハートチーム
【背景】医療行為に対する心理的準備の説明(プリパレーション)の有効性が数多く報告されているが、その方法は各施設や職種間によって異なるため、バラついた効能・効果を生むジレンマが生じている。特に先天性心疾患症例では重症が故に術後心理的混乱に陥りやすく内容の統一化された至適なプリパレーションプログラムの確立が急務とされている。
【目的】心臓手術をうける患児に対しハートチーム全体として画一化されたプリパレーション支援を導入し、その効能について検討する。
【方法】当院で2018年11月~2019年9月に心臓手術をうけた5~16歳の患児6名とその保護者を対象とした。術前外来時に対象者情報(病状の理解度・対処能力・心情等)を取得しハートチームメンバーが連携・協働して手術説明・プリパレーション(医療器具を用いたロールプレイや作成動画を用いたイメージプレイ)を行った。術前入院中にもプリパレーション(OR・PICU見学等)を行い、退院約1か月後の外来時に患児・保護者の面接・無記名自記式の質問紙調査を行った。対象者には1)病状の理解2)対処能力(ケアへの参加行動・コントロール行動)3)患児の疼痛度4)心情の4つのフレームに沿い質問した。
【結果】対象者患児6名の内訳は男児3名、女児3名。平均年齢8.8歳であった。対象者の病状の理解や周術期の不安・恐怖感の軽減が促され、術後の大きな心的混乱は認めなかった。また患児の疼痛の表現やケアへの参加行動など自己対処能力の発揮が見られた。
【結論】心臓手術を受ける患児に対する職種領域の枠を超えたプリパレーションプログラムの新たな構築は、患児の心的成長・病状に対する適切な受容・闘病意欲の向上につながるだけでなく、術後管理における患児の良好な安静度・ケアに繋がり、新たなインフォームド・アセントにつながり得るツールとして有用であった。今後も更なる検証を重ね汎用性の高いプリパレーション支援を提供していきたい。
【目的】心臓手術をうける患児に対しハートチーム全体として画一化されたプリパレーション支援を導入し、その効能について検討する。
【方法】当院で2018年11月~2019年9月に心臓手術をうけた5~16歳の患児6名とその保護者を対象とした。術前外来時に対象者情報(病状の理解度・対処能力・心情等)を取得しハートチームメンバーが連携・協働して手術説明・プリパレーション(医療器具を用いたロールプレイや作成動画を用いたイメージプレイ)を行った。術前入院中にもプリパレーション(OR・PICU見学等)を行い、退院約1か月後の外来時に患児・保護者の面接・無記名自記式の質問紙調査を行った。対象者には1)病状の理解2)対処能力(ケアへの参加行動・コントロール行動)3)患児の疼痛度4)心情の4つのフレームに沿い質問した。
【結果】対象者患児6名の内訳は男児3名、女児3名。平均年齢8.8歳であった。対象者の病状の理解や周術期の不安・恐怖感の軽減が促され、術後の大きな心的混乱は認めなかった。また患児の疼痛の表現やケアへの参加行動など自己対処能力の発揮が見られた。
【結論】心臓手術を受ける患児に対する職種領域の枠を超えたプリパレーションプログラムの新たな構築は、患児の心的成長・病状に対する適切な受容・闘病意欲の向上につながるだけでなく、術後管理における患児の良好な安静度・ケアに繋がり、新たなインフォームド・アセントにつながり得るツールとして有用であった。今後も更なる検証を重ね汎用性の高いプリパレーション支援を提供していきたい。