[TRP5-4] 多職種による先天性心疾患患者へのリハビリテーションの取り組み
キーワード:先天性心疾患, 多職種カンファレンス, リハビリテーション
【背景】先天性心疾患患者へのリハビリテーションは呼吸器合併症の予防・改善,拘縮予防等を目的に行われる事が多い.しかし,循環動態の不安定性,術後開胸管理により介入が遅れることが多い. そこで当院では2019年度より早期からのリハビリテーション介入を目的に医師,看護師と情報共有を目的に毎朝の多職種カンファレンス,週一度の全体カンファレンスに参加し病態把握,リハビリテーション開始の可否につて検討し介入を試みた.今回,その効果にて検討を行ったので報告する.【目的】多職種カンファレンス参加前後のリハビリテーション介入における効果について検討すること.【方法】調査期間は2017年4月から2020年1月までにリハビリテーション介入を行った3歳未満の患者を対象とし2017年から2019年3月をリハビリ前期,2019年4月から2020年1月までをリハビリ推進期とした.調査項目は性別,年齢,疾患名,リハビリ介入までの期間,退院までの期間とした.【結果】リハビリ介入例(前期53例vs推進期27例),性別(男性:前期30例vs推進期18例,女性:前期23例vs推進期9例),年齢(前期0.56歳vs推進期0.57歳),疾患名(単心室:前期12例vs推進期5例,左心低形成:前期6例vs推進期:4例,ファロー四徴症:前期3例vs推進期2例,両大血管右室起始症:前期3例vs 推進期:4例,その他:前期29例vs推進期12例),リハビリ開始までの期間(前期21日vs推進期17日),退院までの期間(前期55日vs推進期45日)であったが,各項目には統計学的な有意差はなかった.【考察】統計学的な有意差はなかったが,多職種カンファレンスの参加によりリハビリ開始までの日数,退院まで期間が前期に比べ推進期は短くなっておりカンファレンスによる情報共有の効果が示唆された.【結論】多職種カンファレンス参加により医師,看護師との良好な情報共有ができリハビリテーション介入までの期間,退院までの期間の短縮に繋がった.